「お菓子販売を始めたけど、思ったように売れない…」「似たようなお菓子を作っている人はSNSにたくさんいて差別化が難しい💦」というお悩みはありませんか?

この記事では、お菓子販売におけるブランド設計と商品づくりの基本を整理しました。コンセプト設計から屋号の決め方、ロゴやパッケージデザイン、ラベル表示や賞味期限の設定、仕入れやOEMまで幅広くカバー!ビフォーアフター事例も交えて、実務で役立つヒントをまとめています。

お菓子そのもので差がつかない時代

そもそも、なぜブランド設計やコンセプトを考える必要があると思いますか?

実は、「たいていのお店のお菓子は美味しくて(よっぽど不味いお店はそうなくて、)お菓子の美味しさで差がつかない時代だから」です💦

理由は、一昔前までは製菓専門学校に行ったり、洋菓子店で修行しないと美味しいお菓子を作れるようにならなかったけれど、今は、美味しいお菓子の作り方がYouTubeやSNSで学べるため、どのお店も一定以上美味しいのです。

そしてお客様は、「食べる前」「味を知る前に」購入の意思決定をする場合がほとんどなので、「食べる前から欲しくなっていただく」必要があるのです。

ブランド設計が売上に直結する理由

ブランドは単なる見た目の統一ではなく、お客様が「選ぶ理由」そのものです。同じクッキーでも「好きな雰囲気だから欲しい」「◯◯な世界観だから買いたい」と思っていただけるかどうかで、売上が大きく変わります。

ブランドコンセプトの考え方

ブランドづくりの出発点は「どんな人に、どんな価値を届けるか」の設計です。この時大切なのが、

  • お客様はお菓子だけを買っているわけではない、ファッションアイテムやコスメ、インテリアなど他の商品もお買い物している
  • お客様は「あなたのお菓子を買おうかどうしようか」と考えるのではなく、「今日はどれにしようかな、どこのお店にしようかな」と考えている

という視点です。どうしても、自分の手作りのお菓子を販売すると思うと、「このお菓子をどう魅せたら…」という頭で考え始めてしまいがちですが、違うのです、お客様は、いろいろお買い物する中の一つがあなたのお菓子、なのです。

なのでまず、

  • 普段、どんなお店に行くお客様と仲良くなりたいか
  • 普段、どのお店に行くお客様と話が、趣味が、気が合いそうか

ということを妄想して考えてみることをオススメします。その際も、食品より趣味の差がわかりやすい、ファッション/アパレル業界で考えてみると良いです。

人は誰しも何かしら食べるので、広く言えばどんな人でもお菓子屋さんのターゲットになります。しかしファッションは、以下独断と偏見ですが、

  • ゴシックロリータのお洋服が好きな方はファストファッションのお店には興味が薄い
  • 清楚なファッションが好きな方はストリート系のお店にはあんまり行かなさそう
  • シンプルモダンな服が好きな方はアジアンテイストの洋服は着なさそう

という感じで、お菓子より好みがわかりやすい世界です。あなたのお店に行く(注文する)お客様は、どんな洋服屋さんを好みそうですか?もし、ファッション雑誌を買うとしたら、ファッション雑誌のInstagramをフォローするとしたら、どの雑誌に興味を持ちそうですか?

そういった視点で妄想しつつ、

  • ターゲットを明確にする(どんな人に届けたいか)
  • 提供する価値のビジュアルや言葉をリサーチする
  • キーとなるフレーズを一旦決める(今後何度も見直し改善していきます)

を整理していきましょう^^

屋号店名とロゴを並行して考える

ブランドコンセプトを考える際に、他のお菓子屋さんのリサーチをすると良いです。他のお店を調べる中で、ここ最近、「ぱっと見、お菓子屋さんかわからない、いっそのこと何屋さんかもわからない」店名のお菓子屋さんが増えたな〜という印象を持っています。

屋号店名を考える際は、

  • シンプルで覚えやすい
  • 検索しやすい
  • おしゃれでぱっと見て読めない店名のお店も多いので、いっそのこと造語もあり

ということを念頭に置きつつ、候補をわーっと書き出してみると良いです。

その書き出した屋号候補を眺めつつ、並行してロゴのイメージも考えていきましょう!もちろん、「ロゴ!?デザインなんてできないよ💦」という気持ち、わかります(涙)

ロゴは

  • ロゴタイプ(文字のみ)
  • シンボル(画像やマークのようなもの)
  • ロゴタイプ+シンボル

という3つに分類できます。

ロゴの図解|ロゴタイプ、シンボル

シンボル…の作成はハードルを感じるかもしれませんが、ロゴタイプは文字のみで作れますし、他のお店を調べていると、意外と、「文字のみのロゴが結構ある…?」と感じませんか?「ロゴなんて作れない…涙」と嘆く前に、一度canva(画像作成サイト/アプリ)を開いて、店名を打ち込んで、フォントをあれこれ変えてみましょう^^

関連記事:ブランドコンセプトと屋号の決め方|お菓子屋さんのロゴ・世界観づくりもご紹介

ショップカード・チラシの作成とデザイン事例

ブランドの世界観を目に見える形で伝えるのがデザインです。プロに依頼する方法もあれば、Canvaなどで自作することも可能です。ロゴやカードを揃えると、お客様の信頼感がぐっと高まります。

ショップカード・チラシ 作成のステップ

  1. 日頃から情報収集する
  2. 用途を整理する
  3. ラフ画を描く(どれくらいのサイズの紙の、どこに何を配置するか)
  4. データを作る
  5. 印刷する

④データを作る、⑤印刷する、というステップについて自分でやるか、どなたかに依頼して作っていただくか、になります。

  • 自分でデータ作成×自分で印刷(家庭用プリンタ)
  • 自分でデータ作成×印刷を依頼
  • データ作成を依頼×自分で印刷(家庭用プリンタ)
  • データ作成を依頼×印刷も依頼

それぞれのメリット、デメリットを見ていきましょう^^

ショップカード・チラシ データ作成の自作/依頼比較

自分でデータ作成データ作成を依頼
メリット・費用ゼロ(自分の労力のみ)
・変更したくなったらすぐ変えられる
・印刷物等、他のアウトプットに使用する時に融通がきく
・ある程度、それなりの形になったものができあがる
デメリット・パソコン、デザインが苦手だと思うように作れない
・素人感がある
・費用がかかる
(数千円〜2-3万円程度)
・時間がかかる
(今日明日にどうこう、ということは基本的に難しい)
・今後もデータを使いたい場合、買取費用が発生する場合がある

ショップカード・チラシ 印刷の自作/依頼比較

自分で印刷(家庭用プリンタ)印刷を依頼
メリット・今日明日に必要!という時になんとかなる
・10枚20枚など少部数から印刷できる
・プリンタで対応可能なら、印刷屋さんで扱っていない特殊な用紙に印刷できる
・ある程度、それなりの形になったものができあがる
デメリット・プリンタのインク代が地味にかかる…
・素人感がある
・費用がかかる(100部1,000円程度)
・時間がかかる
(7日など納期が長いほど安く印刷できて、当日発送など納期が短いほど高くなるる&郵送で送られてくる)
・印刷のズレ等がゼロではない

 

ショップカード・チラシのデザイン事例

ショップカードのデザインのビフォーアフターと、チラシのデザインのビフォーアフターです。

ショップカードデザイン事例|お菓子販売の「ブランド設計と商品づくり」完全ガイド|コンセプト・ロゴ・パッケージ・チラシ・ラベル

チラシデザイン事例|お菓子販売の「ブランド設計と商品づくり」完全ガイド|コンセプト・ロゴ・パッケージ・チラシ・ラベル

canvaで作成できますので、将来的にデータ作成や印刷を依頼するにしても、一度自分で手を動かして作ってみる方が、依頼もしやすいです^^

関連記事:ショップカード・チラシの作成方法とデザイン事例|お菓子屋さんにおすすめの販促ツール集

パッケージデザインの重要性と成功事例

パッケージは「手に取っていただけるかどうか」を左右する大切な要素です。高級感・かわいさ・ナチュラル感など、狙いたい顧客層に合わせて設計します。

パッケージを考えるステップ

  1. 自分の頭で考えない!類似商品を販売する他のお菓子屋さんをリサーチしてリサーチしてリサーチしまくります!
  2. 調べていくと、共通点、似たパッケージを見かけるようになります。似たパッケージに、自分の商品のパッケージを当てはめるように考えていきます。
  3. ロゴのシールを作って貼る、スタンプを押すなど、小規模でも真似できることから真似していきます。

“自分と似たような”手作りお菓子屋さんを参考にするより、アパレル屋さんやファッションブランドを参考にした方が完成度が高くなると感じています。

広告代理店から声がかかったパッケージ

「営業」と言えば営業なのですが…同じファッション誌の広告代理店さん複数人の方からお声がけいただいたパッケージです。

広告代理店から声がかかったお菓子のパッケージ
広告代理店から声がかかったお菓子のパッケージ
広告代理店から声がかかったお菓子のパッケージ

DEAN&DELUCAを好む方々が好きそうなパッケージ】を意識して作りました^^

ラベル表示・栄養成分表の作成方法

食品を販売するには、法律に基づいたラベル表示が必要です。原材料名・アレルゲン・栄養成分表など、正しく記載しないとトラブルにつながる可能性があります。

ラベル作成のステップ

  1. 記載内容を考える
  2. データを作る
  3. 印刷して完成!

ラベルの記載内容を考える

  • 任意:欄外に商品名
  • 名称:一般的な名称
  • 原材料名:レシピの使用量の多い順に記載:原材料名/食品添加物、(アレルギー表示)
  • 内容量
  • 保存方法
  • 賞味期限/消費期限:記載の保存方法で責任が持てる日付
  • 製造者/製造所

  • 栄養成分表示:5項目(熱量・たんぱく質・脂質・炭水化物・食塩相当量)が必須。省略可の場合あり。

関連記事:【2025年版】食品表示ラベル完全版|記載内容編(名称〜製造者)

関連記事:初心者でも簡単!栄養計算と栄養成分表示

印刷方法を考えながら、ラベルのデータを作る

  • パッケージに直接印刷する
  • シールに印刷して貼る:ラベル屋さん(A4プリンタ)
  • シールに印刷して貼る:ラベルライター(ラベル専用プリンタ)

関連記事:小さなお菓子屋さんの初めてのラベルライター

まとめ|ブランド設計と商品づくりは二本柱

ブランド設計は「お客様に選ばれる理由」をつくり、商品づくりは「また買いたいと思われる理由」をつくります。この2つを両輪で進めることで、小さなお菓子屋さんでもファンを増やし、長く続くお店を目指せます。

まずはコンセプトと言葉づくり、リサーチから始めてみませんか?お客様との共通の好みを探す作業、楽しんでいきましょう^^

よくある質問(FAQ)

Q1.コンセプトを決めても合っているのかわかりません

どんなものでも使って(運用して)みないと分からないため、SNSの発信で使って、反応を見ていきましょう!フィットするコンセプトが見つかるまで、微調整し続けましょう^^

Q2.センスの良いロゴはどうしたら作れますか?

自分の感性から捻り出さず、とにかく他のお店のロゴを見ることです!お菓子屋さんだけでなく、ファッションやインテリア、ジュエリー、コスメ、フレグランスなど幅広いジャンルの人気店をチェックすることが重要です。「興味ないんだよなぁ…」と思っても、お客様はお菓子だけをお買い物するのではなく、日常生活を豊かにするお菓子以外のアイテムもお買い物している可能性が高いので、顧客理解を高めると思って眺めてみましょう^^

20-30ブランド眺めてみると、なんとなく、ロゴの形やフォント、配置などに傾向やグループ分けがありそうだと見えてきます。その中で、自分のお店はどのグループに属すると、理想とするお客様と仲良くなれるのか妄想していきましょう。

Q3.どうしたらプロっぽいチラシが作れますか?

canvaのテンプレートに当てはめていっても、なかなか、素人っぽい仕上がりになってしまいますよね💦素人っぽさをなくすためには、【センスの良いチラシ】をたくさん見て、レイアウトを拝借(真似)しましょう^^

言葉の表現をそのまま借りたり、写真のレイアウトや被写体をトレースするとパクリになってしまいますが、

  • レイアウトを真似て
  • 画像を自分の写真に変えて
  • 言葉を自分の商品の言葉に置き換えると

あなたのチラシができあがります^^

Q4.市販のパッケージではダメですか?

もちろん、ダメではありません^^ダメではありませんが、既製品は他のお店とかぶる可能性があったり、オリジナリティに欠けるというデメリットがあります。柄の入った既製品を使うより、透明や半透明の無地の袋にロゴシールを貼る、というシンプルなパッケージの方が、小規模なお菓子屋さんがオリジナリティを出しやすいです。

Q5.ラベルが合っているか自信がありません…

まずはこちらの【2025年版】食品表示ラベル完全版|記載内容編(名称〜製造者)の記事や動画を見ていただきまして、見よう見まねで良いので、一度作成してみてください^^その上で、シェアキッチンご利用の場合はシェアキッチン運営者さんに、ご自分の工房がある場合は管轄の保健所さんにご確認いただくのも良いと思います。

とはいえ、「やっぱり自信がない…」というお声をたくさんいただきますので、添削尽きのラベル講座をご用意しました。気になる方はご検討ください^^

関連記事:初めてお菓子販売をする方が迷いなくラベル作成ができるようになる!ラベル勉強会

何はともあれ、知る、やってみた、できるようになった!はまた違いますので、実際に手を動かしてやっていきましょう^^

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