お菓子販売の方法には、マルシェ出店、ネットショップ、委託販売・卸し、1dayカフェなどがあります。

どれが正解というより、販売経験、作れる量、集客方法、在庫リスク、目指したい売上によって合う方法が変わります。

初めて販売するなら、お客様の反応を直接見られるマルシェや、予約販売しやすいネットショップから小さく試すのがおすすめです。販売に慣れてきたら、委託販売・卸し・1dayカフェなどに広げていく方法もあります。

この記事では、お菓子販売初心者さんに向けて、販売方法ごとの特徴、向いている人、必要な準備、注意点を整理します。

この記事で分かること
  • お菓子販売の主な方法
  • マルシェ・ネットショップ・委託販売・1dayカフェの違い
  • 初心者が最初に選びやすい販売方法
  • 販売方法ごとに必要な準備
  • 食品表示ラベル・許可・価格設定で注意したいこと
  • 自分に合う販売スタイルの選び方

お菓子販売の主な方法は4つ

販売方法によって、「必要な手続き」「初期費用」「時間の使い方」「食品ロス」「伸ばしやすい販路」などが変わってきます。小さくテスト販売するなら対面やEC、スケールさせるなら委託販売・卸しなど、4つの販売方法を紹介します!この記事では、まず概要→次に準備方法→最後に価格設定とFAQを解説します。

  • マルシェ
  • ネットショップ
  • 委託販売・卸し・BtoB・OEM
  • 1dayカフェ・間借り出店

販売方法メリット注意点
マルシェ少量検証、お客様の生の声、
製造販売の流れを体験しやすい
天候・来場者数に左右されやすい、
在庫ロス対策が必要
ネットショップ地理に依存しにくい、継続販売しやすい、データ収集しやすい集客が別途必要、写真・説明の作り込み必須
委託販売・卸し・BtoB・OEM安定出荷、販路の外部化で広がり期待利益率低下、条件/表示/賞味期限の厳格運用
1dayカフェ・間借り出店体験価値・ファン化、SNS拡散と相性良い提供形態の許可確認、仕込み/当日オペレーションの難易度

※ 許可・費用・期間は地域や条件で変動します。詳細は管轄の保健所・主催者・プラットフォーム規約をご確認ください。

販売方法を選ぶ前に、作る場所も確認しておきましょう

お菓子を販売するには、販売方法だけでなく、許可のある場所で製造することも大切です。シェアキッチン・自宅工房・物件改装など、作る場所の選び方はこちらの記事でまとめています。

お菓子販売の作る場所と設備|シェアキッチン・自宅工房・菓子製造業許可の選び方

初心者はどの販売方法から始めるべき?

初めてお菓子を販売する方は、いきなり大きく始めるよりも、まずは小さく販売してみるのがおすすめです。

お客様の反応を直接見たい方はマルシェ、予約を受けてから製造したい方はネットショップ、地域のお店に置いてもらいたい方は委託販売、将来カフェをやりたい方は1dayカフェが向いています。

  • まず一度販売してみたい:マルシェ
  • 在庫ロスを減らしたい:ネットショップの予約販売
  • 地域で知ってもらいたい:マルシェ・委託販売
  • 自分で接客したい:マルシェ・1dayカフェ
  • まとまった数量を売りたい:卸し・BtoB
  • 将来カフェをやりたい:1dayカフェ・間借り出店

マルシェ出店の始め方

少量からテストしやすく、お客様の反応を直接得られるのが強みです。ディスプレイや声かけによって販売力、「売れたか/売れなかったか」が大きく変わります。

  • 向いている人:対面で反応を見ながら商品を磨きたい人・地元で認知を高めたい人
  • 必要な準備:出店申請、製造場所確保、テントやテーブルなどの什器・ディスプレイ、決済手段、集客

マルシェ出店の持ち物や当日の流れを具体的に確認したい方は、こちらの記事も参考にしてください。

はじめてのマルシェ出店ガイド|持ち物チェックリスト・準備・当日の流れ

マルシェ出店のメリット・デメリット

メリット:なんといっても、製造〜販売までの一連の流れを体験しやすいこと◎お客様とのコミュニケーション、やりとりも本当に楽しいです!他の出店者さんや主催者さんなど、横のつながりもできます。

デメリット:雨の日にはお外にあまり出かけたくないように、お客様もお天気の悪い日は「出かけずにお家で過ごそうか」となることが多く、結果としてマルシェの客足が減り、作ったお菓子が売れ残る…となりがちです。

応募〜出店までの流れ

  1. 出るマルシェを探して申し込む(同時に製造場所を探す)
  2. 審査
  3. 審査に合格する
  4. 出店日が決まる
  5. 製造日を決める
  6. 製造日に作る
  7. 当日出店する

マルシェ出店前に保険も確認したい方は、こちらの記事も参考にしてください。

1日だけ入れるPL保険はある?お菓子販売・マルシェ出店前の確認ポイント

ディスプレイの工夫で売上アップ

街中を歩いていたり、ショッピングモールを歩いている時、目に止まるお店とスルーして通りすがるお店はありませんか?

マルシェでの販売も同じで、「お客様が思わず近寄ってしまう」「ちょっと見てみようかな」という気持ちになるディスプレイを目指しましょう!

  • テント全体を自分の擬似店舗として考える!
  • テーブルの上のお菓子だけでなく、看板など、「遠目からでも何屋さんかわかるもの」を出す。
  • テーブルの上のディスプレイは、高さを出したり、異なる容器に陳列するなど、ワクワクする並べ方を研究する!

出店者募集情報の探し方と応募のコツ

ネットで[マルシェ 地名 出店者募集]と検索していただくと、いろいろと募集案内が出てきます。

今時はそうやって見つけた、「行ったことのないマルシェ」に応募できてしまう時代ではありますが、できれば、マルシェ現地に遊びに行ってみて、自分のお店と雰囲気が合いそうなマルシェ・イベントに申し込むことがオススメです!

応募する際のコツとしては、Instagramなどのアカウントを事前に作って、いくつかお菓子の写真を投稿しておくことです。

というのも、主催者さんは、あなたがどんなものを作るか知りません。今までの出店実績があればそちらを知りたいですし、実績がなければ、Instagramの投稿や出品しようと考えているものの写真を求められると思います。

自分のことを全く知らない相手にわかってもらう必要があります。無料で始められるInstagramで発信を始めましょう^^

ネットショップでお菓子を販売する流れ

ネットショップは、販売地域に縛られずにお菓子を届けられる販売方法です。

ただし、ネットショップを作るだけでは売れないため、製造場所、食品表示ラベル、販売スケジュール、商品写真、発送方法、送料、梱包資材まで一緒に準備しておく必要があります。

  1. 製造場所を探しながら、商品を考えていく
  2. 製造場所の見当がついて、必要なら試作をしに行く
  3. スケジュールを決める(製造発送日←販売開始日←告知開始日←素材準備←商品決定)
  4. 商品を固める
  5. 写真やネットショップなどを準備する
  6. いつから何を販売すると告知する
  7. 予約を受け付ける
  8. 製造して発送する

ネットショップでお菓子を販売する全体の手順は、こちらの記事で詳しく解説しています。

▶︎お菓子通販の始め方|許可・ラベル・発送・ネットショップ作成まで

BASE・STORES・minne・Creemaはどう選ぶ?

ネットショップには、BASE・STORES・Shopifyのように自分のショップを作る方法と、minne・Creemaのようなモール型サービスに出店する方法があります。

初心者さんは、まずBASEまたはSTORESで自分のネットショップを作り、必要に応じてminne・Creemaにも出店する形が始めやすいです。

ただし、複数のサイトに出品する場合は、在庫管理に注意しましょう。

プラットホームの違いはこちら▶︎BASE・STORES・minne・Creemaの違い|お菓子販売初心者におすすめのネットショップは?

委託販売・卸し・BtoB・OEMの始め方

自分だけでは届けられないお客様に届けられることが魅力です。買取販売なのか通常の委託販売なのか、ロットや納期、条件交渉がキモです。自分で販売する直販よりは利益率が下がりがちなので、販売活動全体の中の比率やバランスは常に意識していきましょう。

  • 向いている人:外部に販路を持ちたい人
  • 必要な準備:委託販売先の開拓、掛率・納品・販売条件、表示/賞味期限設計

実は本記事を書いている中の人は、自分自身の商品を委託販売でお願いしたり、卸しやOEMをした経験がないため、作り手さん(シェアキッチン利用者)が委託販売をされている時のことをご紹介します。

委託販売の特徴と注意点

委託販売は、雑貨店やカフェなどに商品を置いてもらい、代わりに販売していただく販売方法です。委託販売側が在庫リスクを抱える買取販売か、お菓子屋さんが在庫リスクを抱える、いわゆる通常の委託販売という2つの方法があります。

買取販売:委託販売店が買い取ってくださる形式。

  • メリット:売れ残りを考えなくて良い。
  • デメリット:委託販売側が在庫リスクを抱える分、委託料の掛け率が低いことが多い(目安は40%〜50%。自分で販売する時は100円のお菓子を、50円〜60円で卸す)

委託販売:委託販売店に陳列していただいて、売れた分だけ委託料を支払う形式。

  • メリット:新規顧客に商品を知ってもらえる、取扱店の販路を借りられる。
  • デメリット:納品しても売れるとは限らず、売れ残ったら回収なり廃棄の必要がある。委託料の目安は20%〜30%で、自分で販売する時は100円のお菓子を、70円〜80円で卸すイメージ。

委託販売の進め方

  1. 委託で販売してくださるお店を探す(人伝て、路面店に飛び込み営業など)
  2. サンプルを提供(同じエリア内のお店ならサンプルを持って訪問、遠方の場合は発送して届けるなど)
  3. 商品の内容、委託販売の手数料(委託料)、一度に納品する量、納品の頻度(なくなったら委託販売店から連絡があるのか)、商品の保管方法、販売方法、賞味期限などを話して詰めていく
  4. 最初の納品日の目安、内容を決める
  5. 製造して、納品!

卸し・BtoB・OEMの進め方

卸し・BtoBは、「大口注文」といった形で、小売店や法人にまとまった数量を販売する方法です。単価は下がるものの、まとまった売上を見込みやすいです。

  • メリット:1回の取引額が大きい、販路拡大につながる
  • デメリット:金額や数量、納期などの納品条件が厳しい場合がある、掛け率が低い(60%〜70%程度)
  • 注意点:取引条件を契約書なり書面で明確化することが必須。納期・返品条件・在庫リスクを事前に確認。

BtoBとは?
→Business to Businessの略で、企業間、あるいはお店屋さん間の取引を指します。私たち小さなお菓子屋さんでいうと、委託販売や卸し、OEMなど、企業さんに販売していただいたり、企業さんから依頼を受けて制作するもの、といった感じです。

OEMとは?
→Original Equipment Manufacturingの略で、製造委託と捉えています。

例えば、無印良品というお店がありますね。無印良品で販売されているお菓子や家電は、無印良品が製造しているわけではなく、お菓子メーカー、家電メーカーが、無印良品の仕様(依頼)に沿って制作し、納品して、無印良品が販売する、という立て付けになっています。

私たち小さなお菓子屋さんでいうと、
・依頼主のお店のロゴが貼られて販売されるお菓子を製造する
・自分のお店のお菓子を、別のお菓子屋さんに依頼して製造してもらう
というシーンがあります。

1dayカフェ・間借り出店の進め方

お菓子の販売だけでなく、将来的にカフェや実店舗を持ちたい人にとてもオススメです!大きな費用をかけて物件を取得、改装することなく、試験的にカフェ営業を体験できます。

  • 向いている人:将来カフェ営業したい人・お客様に対面で接客したい人
  • 必要な準備:会場手配、必要許可の確認、提供商品、決済/導線、集客
  • メリット:実店舗で出す時の流れを模擬的に体験できる
  • デメリット:一人きりの出店だと大変な場合も💦

1dayカフェ・間借り出店の進め方

  1. 1dayカフェや間借り出店できる会場を探す
  2. 問い合わせ、見学に行って、やりたいことを伝える
  3. 開催日を決める
  4. 必要なら事前に借りて練習してみる
  5. 提供するものを決めて、必要な物品を揃える
  6. Instagramや周りの人たちに、いつ、どこで、何をやるかを広めていく
  7. 当日の、搬入〜営業〜撤収までのイメトレを何回もやる
  8. いざ、当日!

1dayカフェや間借り出店できる場所を探す時は、シェアキッチンやレンタルキッチンの探し方も参考になります。

シェアキッチンの探し方|検索キーワード・問い合わせ文・見学時チェックリスト

地域別に探したい方は、全国シェアキッチン一覧も参考にしてください。

販売方法を選ぶ前に、価格と利益も確認しよう

マルシェ、ネットショップ、委託販売では、かかる費用が変わります。

  • マルシェ:出店料、交通費、什器、包装資材
  • ネットショップ:販売手数料、送料、梱包資材
  • 委託販売・卸し:委託料、掛率、納品時の交通費・送料
  • 1dayカフェ:会場費、備品、当日の人員

販売方法によって、同じ商品でも残る利益が変わります。価格を決める時は、材料費だけでなく、販売にかかる費用も含めて考えましょう。

原価計算・価格設定の考え方

小さなお菓子屋さんには、原価の考え方が2つあると考えています。

  • 月1程度の製造頻度の場合の原価
  • 毎日とは言わなくとも、ある程度コンスタントに製造する場合の原価

販売方法によって、同じ商品でも残る利益が変わります。価格を決める時は、材料費だけでなく、出店料・手数料・送料・梱包資材・委託料なども含めて考えましょう。

お菓子販売の価格設定|安売りせずに利益を残す値段の決め方

よくある質問(FAQ)

マルシェはどう探せば良いですか?

気になるお菓子屋さんが出ているイベントをチェックしてみたり、InstagramなどのSNSでマルシェを検索していただくと色々出てきたりします🔍

また、1つのマルシェに出店しているお店屋さんが、他のイベントのチラシなども持っていたりするので、そういったチラシをもらってこられると良いです^^

マルシェに出店して売れ残ってしまった時はどうしますか?

売れ残らないように事前の集客やお声がけを頑張る!のですが、残ってしまう日もありますよね💦

例えば、
「〇〇市内、配達いきます」
という感じで、マルシェ出店後にInstagramなどで呼びかけているお菓子屋さんもいます。

その際、バラ売りにするのではなく、
・全種類1個ずつのセットで、ちょっとお得な価格設定
・何袋かまとめて、ちょっとお得な価格設定
という感じでまとめ売りにして、数をさばくことを考えます。

スマホだけでネットショップは作れますか?

この記事を書いている中の人はパソコンでの作業の方がやりやすい…と感じていますが、スマホだけでもネットショップを作りきったスクール生さんはいらっしゃいます。

売上の管理や伝票作成など、ハイスペックなものでなくて良いので、パソコンとA4プリンタはなんだかんだあると便利です。

委託先はどのように探したら良いですか?

この記事を書いている中の人は、「よく行くコーヒー屋さんに、自分のシェアキッチンの作り手さんのお菓子のお取り扱いを相談してみた」という感じで、委託販売の橋渡し(?)をさせていただいたことがあります。

また、他の作り手さん(シェアキッチン利用者さん)は、ご自宅の近辺のコーヒー屋さん、喫茶店、カフェに突撃訪問して、「こういうお菓子を作っている者です!よければ置かせていただけませんか?」と突撃営業していたガッツのある方もいらっしゃいます^^

販売価格はどう決めたら良いですか?

価格設定、値決め、難しいですよね💦安売りはしたくないし、かといって高すぎても「高いと思われて買っていただけないのではないか…」と心配になりますよね💦

とはいえ、安すぎてもお菓子屋さん自身が継続できなくなってしまいますので、

  • 同業他社をリサーチ!
  • 買っていただきたい価格を決める
  • 価格に見合った商品に磨き続ける!

ということをやり続けるのかな、と考えています^^

まとめ|お菓子販売は、自分に合った方法で小さく始めよう

お菓子販売には、マルシェ出店、ネットショップ、委託販売・卸し、1dayカフェなど、いくつかの方法があります。

初めて販売する方は、いきなり大きく始めるよりも、まずは小さく試して、お客様の反応や自分に合う販売スタイルを確認することが大切です。

どの販売方法を選ぶ場合でも、製造場所の許可、食品表示ラベル、価格設定、集客の準備は必要になります。

まずは、自分が続けやすい方法を選び、一つずつ準備を進めていきましょう。

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どの販売方法から始めるか迷っている方へ

お菓子販売は、マルシェ・ネットショップ・委託販売・1dayカフェなど、いくつかの始め方があります。

大切なのは、今の自分の製造場所、作れる量、販売頻度、集客方法に合った方法を選ぶことです。

個別相談では、あなたの現在の状況を整理しながら、次に進める準備を一緒に考えます。

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