栄養計算

初心者でも簡単!栄養計算と栄養成分表示

「栄養計算、よくわかりません…」
「栄養成分っているんですか…?涙」

というご相談をよくいただきます。

栄養士さんでなければ、なかなか学ぶ機会ありませんよね!

大丈夫です!この記事を見終わる頃には余裕しゃくしゃくで計算できるようになります!

それではいきましょう!

動画で見たい方はこちら

結論:【文部科学省】食品成分データベースを活用しよう

食品成分データベース

(画像は食品成分データベースからお借りしました)

▼食品成分データベースはこちら
https://fooddb.mext.go.jp

ヘビロテ確実!食品表示検定 初級テキスト

この記事を書いている木村自身もめちゃくちゃ見ます!お値段以上に活用しまくっています!ラベルを作る人は、1冊お手元にあると困った時の辞書として使えます!

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そもそも栄養成分表示とは?

お菓子の裏に書いてある、「これ1個でこんなにカロリーがあるの〜!?」というアレです笑

アレが、「計算結果」です。

つまり、「この食品は、これくらいの分量の中に、これくらいの栄養素が含まれています」というものです。

栄養成分の表示は義務

2020年4月1日から新たな食品表示制度が完全施行となり、栄養成分表示が義務化されました。

ー引用:消費者庁ホームページ「栄養成分表示について」

消費者庁ホームページにあるように、基本的には表示は義務である現在です。

記載を省略しても良いですよ、というルールはありますが、お客様からお問い合わせをいただいた際には速やかに回答しなければなりませんので、記載を省略する/省略しないに関わらず、手元で計算しておくと安心です。

記載事項

食品表示_栄養成分_記載例
記載例

項目と並び順

ラベルには以下の5つの項目が必要です。記載する際、この順番で記載します。

①エネルギー kcal 四捨五入して整数
②たんぱく質 g 四捨五入して小数点第一位
③脂質    g 四捨五入して小数点第一位
④炭水化物  g 四捨五入して小数点第一位
⑤食塩相当量 g 四捨五入して小数点第一位

注意点

  • タイトルは「栄養成分表示」とします。
  • 記載の栄養成分が、どれくらいの量に対しての栄養成分なのか示します。
    例:1枚当たり、1袋当たり、10g当たり
  • 個人的には、ラベルに記載の内容量と合わせて、はかりやスケールを使わなくても「この袋に含まれている栄養成分はどれくらい」とわかる方がお客様に対して親切だと考えています。
    例:10g当たりと記載するならラベルの内容量はgで記載する 等
  • (推定値)と記載します。
    推定値という文言がない場合、「許容差をはずれる値がない」という意味合いになります。しかし、厳密にはお菓子の部分部分によって栄養成分が変わる可能性がある場合(許容差をはずれる可能性がある)には「推定値」と記載します。

栄養成分の計算方法

栄養成分の数字の出し方は2種類あります。

①カロリー検査
実際に現物を分析にかけて出したもの。
検査センターで行うもので、費用がかかります><

②推定値
「この原材料には、これくらいの栄養素が含まれている」とされている数値を足し合わせていったもの。本が一冊あれば自分でできます!

この記事では、後者②推定値の計算方法について解説していきます!

1冊あると何かと便利!食品成分表

食品成分表とは食品の辞書のようなもので、その食品の可食部100gに含まれる、各種栄養成分の数値が載っています。

※可食部:皮などを除く、食べられる部分

オススメ!大修館書店「ビジュアル 食品成分表」

食品成分表
画像はAmazonからお借りしました

各出版社さんからいろいろ出ており、一番は、書店で眺めてみて、自分が一番見やすいものを購入することです(書いてある栄養価の数字は、どの出版社さんも共通しています)

ですが、書店に行ってる時間がないよー!という場合はこちらの一冊がオススメです!

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食品成分表を使って栄養計算をするには?

やることとしては、比例計算をやっています!

食品成分表には食材100g中の栄養価が書いてあって、自分のレシピにはこれくらいの量を使うから、自分のお菓子に含まれる栄養成分はこれくらいの量だー!ということを計算で出すのです。

  1. 食品成分表には食材100g中の栄養価が書いてあるので、自分が使う各食材の、使う量の栄養成分を計算する。(例えば、食材100g中に100mg含まれていて、使う量が60gの場合、含まれる栄養成分は60mgとなる)
  2. ①の数値を栄養成分ごとに足し合わせる。
  3. ②の数値を、できあがりの数量で割ると1個単位の栄養価が出る。

食品成分データベースを使う流れ

食品成分データベース

(画像は食品成分データベースからお借りしました)

そう、ここで、文部科学省の食品成分データベースを活用していくのですが、前準備と後工程があります。

  1. 同じ食材はまとめて、何が何g、という情報を整理します。
  2. 食品成分データベースで食材を探して、使う量を入れていきます。https://fooddb.mext.go.jp
  3. レシピの合計値が計算で出るので、出来上がり個数で割ると1個あたりの栄養価が出ます。

食品成分データベースを使う注意点

  • 書籍の食品成分表に記載されている食品はデータベースに記載があります(紙に載っていないものはデータベースにも載っていない)
  • 最新でない場合があります(基本は紙が最新)
  • レシピのgで計算した栄養成分は出ますが、出来上がり個数で割るなどの計算はCSVデータでダウンロードして手元で計算する必要があります。(CSVデータ=エクセルのようなもの)

食品成分データベース 検索のコツ

実は、食品成分データベースの検索にはコツがいります(お菓子の作り手さんがよく使う表現で登録されているとは限らないのです)

  • 薄力粉、強力粉:1等と2等が出てきますが、市販のものは大抵1等です。
  • 「無塩バター」では出てきません→食塩不使用バター
  • 「卵」と検索するとたくさん結果が出てきます→鶏卵の全卵?卵黄?卵白?
  • 「アーモンドプードル」は出てきません→「アーモンド」で検索して「乾」あたりが無難。

例題:実際に栄養計算してみよう!

何はともあれ、手を動かしていこうということで、次のレシピのパン1個の栄養成分を求めてみましょう!

<パン 4個分>
・強力粉 250g
・上白糖 18g
・インスタントドライイースト 3g
・塩 6g
・オリーブ油 4g

回答

パン1個分の栄養成分はこちら▼

エネルギー  240kcal
たんぱく質  7.8g
脂質     2.0g
炭水化物  49.7g
食塩相当量 1.5g

いかがですか?できていましたか?^^

YouTube動画の中では、実際の食品成分データベースの画面を使って説明していますので、「???」となった方は併せてご覧ください!

▼動画:【栄養成分表示】初心者でも簡単!栄養計算をマスターしよう!
https://youtu.be/EN5JYH-MmG8?si=95myAN4SU9RAflgI

よくある質問

みなさんからよくいただく内容に回答していきます!

栄養成分表示、省略できますか…?

結論としては、小規模なお店の場合は記載を省略できます。ただし、お客様からお問い合わせをいただいたら速やかに回答できないといけません。

消費税法第9条第1項において、消費税を納める義務が免除される事業者又は中小企業基本法第2条第5項に規定される小規模企業者(概ね従業員が20人以下。商業サービス業は5人以下)が販売するものについては栄養成分表示を省略できます。

製造者が小規模である場合でも、スーパーや百貨店など、流通が大きい店舗に卸したり、出店する場合は、省略はできません。

ネット通販で販売する場合は、メンバーが5名以下の場合は省略可とのことです。

シェアキッチンで作る場合は省略できますか?

シェアキッチン利用時について、メンバーが5名以下の場合は省略可とのことです。

すたーとあっぷきっちん名古屋を管轄している、名古屋市中保健所に問い合わせたところ、食品表示は消費者庁の管轄のため(保健所は厚生労働省下)、中保健所の職員さんが消費者庁に問い合わせてくださいました。

結果、作り手さんそれぞれの屋号のメンバーが5人以下の場合は、省略できるとの回答でした。

食品成分表に記載のない食品はどうやって計算したら良いですか?

回答:使っている食材そのものに栄養成分表示の記載がある場合が多いので、その数値を用いて計算します。

(もしくは、食材に栄養成分表示の記載がない場合は、食品成分表に記載の食材で代替する場合もあります)

まとめ

・栄養成分の記載は義務。

・食品成分データベースで計算はできますが紙の食品成分表も手元にあると便利です!(食材の検索、よくある重さ等)

・栄養成分表示、実は省略の条件等もあるのですが、お客様からお問い合わせをいただいたら速やかに回答する必要がありますので、手元で計算しておきましょう!

いかがでしたか?
何はともあれ実践あるのみですし、ぜひご自身のレシピで試しに計算してみてください^^

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