「地域の農家や住民の方々が気軽に加工品の商品開発・製造ができるシェアキッチンができないか考えています」
奈良県宇陀郡(うだぐん)曽爾村(そにむら)の職員さんから、すたーとあっぷきっちんmagazineへ最初にご相談いただいたのは、2019年1月のことでした。
次にご連絡をいただいたのは、同年5月。奈良県の補助金に応募することにされたそう。
応募様式を一緒に見ながら書類を作成して提出。翌月、無事に採択されたとのご連絡がありました。
以前使われていて、でも今は止まっている加工場を再び活用するプロジェクト。
これは、ここから始まる物語です。
前回のおさらい
7月15日に初めての集まりがあり、8月6日に2回目がありました。
1回目では、加工場で作りたいもののアイディアを出していただいて、それぞれ保健所のどんな許可が必要かまとめました。
- ドライ野菜とドライフルーツ:許可が不要かも?
- ジャム:菓子製造業(+瓶詰め缶詰?)
- ケチャップや野菜で作るソース:調味料製造業やソース類製造業
- ごま豆腐:豆腐製造業
- お菓子:菓子製造業
- ジビエ:生肉加工+販売する場所で生肉販売
1回目の集まりのレポートはこちら。
https://startupkitchen-magazine.com/2019/07/29/report-sonimura/
問いの設定に失敗した今回
今回は、こういう議題を想定していました。
- 実際のところ、誰が使うのか
- この加工場で何を作りたいのか
- 誰が全体を管理するのか
- それらを、どのように決めるのか
今回もアイディアを出して頂いて、それをまとめていくという手順で考えていたのですが…最初の問いかけの内容を失敗しました…。
誰がどう運営/管理したら良いでしょうか?
この質問では漠然としすぎていて、「何をどう考えて意見を出したら…」という雰囲気に。
内容の漠然さもさることながら、初参加の方と2回目の方を混ぜたことも一因としてありそうです。
・2回目参加の方:村民の方が多かった。前回にどんな許可をとって何を作るか見えてきたのだから、それを深掘りするのかな、という感覚。
・初めて参加の方:村外の方が多かった。そもそもこの加工場の案件の扱い方について話そう。
話題が進んだり戻ったりして、参加者さんたちには時間をとらせてしまいました…貴重なお時間をとらせてしまって申し訳ございませんでした。。。
やはり初めてその話をするか2回目かというのは大きいですね…!
その差を埋めて議論するためには、
・2回目参加の方の気持ちに沿って、テーマをガチッと決めて(今回なら、「その許可をとって、どんな機材を揃えていくか」など)話す
・2回目参加の方のみ集まっていただく
という感じにするべきだったと反省です。
公共的な施設なのに利用料をとるの?
そして私が執拗に提案した話題…それは、お金のことです。
建物を維持するために最低限かかる費用があるということを伺っていたので、誰かが払わなきゃいけないよなぁ…ということで、できるだけ利用料でまかなえたらと思い、「どうやってその費用をまかなうか?」というテーマは度々投げかけてみました。
・加工場を使っても使わなくても、かかる維持費がある。それは、誰が払う?役所?利用者?
・例えば図書館など、他の公共施設は利用料がかからなかったり、格安だったりする。今回の加工場だけ利用料をとるのか?
村が所有している建物なので、税金でまかなうという選択肢があります。しかし、今現在は借りてくれている事業者さんが払ってくださっているとのことなのです。なので、もし税金でまかなうとするなら、来年度からそれだけ税金が使われるものが増えることになります。
しかし、もしこの建物で稼ぐことができたらどうでしょうか?
維持費に使われるはずの税金は他のところへ回すことができますし、なにより、取り組みとして健全です。
もしくは、今村民の方が払っている経費を見直して、この建物の維持費分を浮かせて、その浮かせたお金で加工場を維持する。それができれば、新しい出費なく加工場を維持することができます。
理想論かもしれませんが…税金を投入しないとできない取り組みというのは、そもそも成り立たない仕組みだと思うのです。もし最低限ん建物維持費さえも税金でカバーしきれなくなった時、その取り組みは撤退といいますか、中断せざるをえなくなりますよね。
だとしたら、成り立つような仕組みを整えてから取り組んだ方が健全です。
次回は…実際に使う方々で話し合った方が良さそう
次回は10月くらいかと思いますが…そろそろ、実際に利用する可能性のある地元の方々だけで話し合った方が、議論が煮詰まりそうです。
事後になるかと思いますが、適宜レポートをあげたいと思います。
是非あたたかく見守っていただけますと幸いです^^
募集:シェアキッチンの立ち上げレポートを募集しています
本記事をご覧いただいている方や周りにシェアキッチン運営、立ち上げに携わっている方がいらっしゃいましたら、是非その体験談をお寄せください。
いろんなケースバイケースを知ることで、同じことを思い描いている方の助けになったら良いなぁと思うのです。
- 有志が集まってシェアキッチンを立ち上げようとしている。
- すでにシャアキッチンを運営している方が立ち上げ支援に入る。
- 今立ち上げている最中というものでも、すでに立ち上げたものでも大歓迎です。
宜しくお願い致しますm(_ _)m
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