⚠️2026年2月から、最低保険料が年間5,000円ほどに値上げするとのことで、動画内で紹介しているものも年間1,000円ほど→年間5,000円ほどに値上がりしました。

この記事内の保険料は、以前確認した時点での一例としてご覧ください。
実際に加入を検討する際は、必ず保険会社さんや代理店さんに現在の保険料・補償内容を確認してください。

「食中毒起こしちゃったらどうしよう…><」

お菓子を作ってマルシェで販売したり、通販で販売しようと思うと、食中毒や食の事故が起こってしまった時どうしよう…涙

と、ちらりと頭をよぎったことはありませんか?

もちろん、作業中に食中毒や異物混入など事故を起こさないように、気をつけて作業するのです。

気をつけて作業するのですが、万が一起こしてしまった時のための保険ってあるのかな?と連想した方へ。

食の保険、あります!

現在入っているものだと年間8,000円〜1万円程度、一時期止むを得ず入っていたものだと年間3万円、作り手さんたちから聞いた保険だと月500円程度のものなど、いろいろあります。

この記事では、小さなお菓子屋さんが確認したいPL保険について、実際に相談した保険料例や、開業届・保健所許可書・事故時の流れまで整理します。

食品ビジネスに必要な保険全体を整理したい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

▶︎食品ビジネスに必要な保険まとめ|PL保険・食中毒・マルシェ出店保険

動画で見たい方はこちら

結論|お菓子販売ではPL保険を確認しておくと安心

最初に結論をお伝えします!

お菓子を販売するなら、PL保険は確認しておくと安心です。

PL保険は、販売したお菓子による食中毒や異物混入など、万が一の食の事故に備える保険です。

仮に、年間100万円程度の売上で以前確認した例では、次のような見積もりでした。

・通販や委託販売がメインの場合
生産物賠償責任保険(PL保険)
年間保険料 1,050円

・通販だけでなくマルシェ出店がある場合
生産物賠償責任保険(PL保険)
年間保険料 1,050円

施設所有管理者賠償責任保険
年間保険料 150円

年間合計  1,200円

ただし、冒頭でもお伝えした通り、2026年2月から最低保険料が年間5,000円ほどに値上がりした。

そのため、この記事の保険料は「以前確認した一例」としてご覧いただき、実際の金額は保険会社さんや代理店さんに確認してください。

▶︎施設所有管理者賠償責任保険についてはこちら:
 マルシェ保険とは?出店時の事故に備える考え方

食の保険は損害保険に含まれる

食の保険 保険の全体像

保険は大きく分けて2つあります。

公的保険:社会保険制度の一環として国が運営。強制加入。
民間保険:任意で加入できる。

民間保険の中にさらに2つのグループがあります。

生命保険:生命保険、がん保険、介護保険、医療保険 等
損害保険:自動車保険、火災保険、地震保険、旅行保険 等

食の保険は【損害保険】に含まれます。

さらに、損害保険の補償対象は2つに分けられます。

ヒト(対人)
モノ(対物)(ヒト以外が対象、つまり動物やペットは対物)

お菓子販売で考えると、食中毒や異物混入でお客様の身体に被害が出るケースは「対人」、商品や設備によって物を汚したり壊したりするケースは「対物」と考えるとわかりやすいです。

生産物賠償責任保険(PL保険)とは?

生産物賠償責任保険(PL保険)
(画像は損保ジャパンさんからお借りしています)

生産物賠償責任保険はPL保険とも呼ばれます。

食品に限らず、

【製造・販売した製品により、第三者に身体の障害または財物の損害を与えた場合に、法律上の賠償責任を負担することによって被る損害を補償】

するものです。

お菓子販売で考えると、自分が製造・販売したお菓子によって、お客様に身体の障害や財物の損害を与えてしまった場合に備える保険です。

食品関係だと、主に次のようなケースが想定できます。

・食中毒
・異物混入
 (例:製造・販売した飲食物にガラスの破片が混入していたため、お客様が口の中をケガした)

今回のPL保険は「対人のみ」として相談しました

対象を

  • 対人のみ
  • 対物のみ
  • 対人対物両方

と選べます。

以前確認した年間保険料1,050円のものでは、対人のみとしています。

食品関係だと、食中毒や異物混入など、身体に直接被害があるケースが多いので、今回の加入保険では【対物補償はなく、対人補償のみ】と割り切っています。

対物の例としては、製造した缶飲料の内容物が漏れて衣服を汚損した、というようなケースがあります。

もちろん、保険の販売員さんと相談して、対物補償をつけることもできます。

その場合は、年間保険料が変わる可能性があります。

マルシェ出店がある場合は施設賠償も確認する

通販や委託販売だけでなく、マルシェ出店がある場合は、PL保険に加えて、施設所有管理者賠償責任保険も確認しておきたいところです。

施設所有管理者賠償責任保険は、

【所有している施設や設備が、第三者の身体の障害または財物の損害を与えた場合に、法律上の賠償責任を負担することによって被る損害を補償するもの】

だと認識しています。

小さなお菓子屋さんで考えられるケースは、マルシェ出店時のテントです。

マルシェに出店する際、出店先で自分でブース、つまりテントを設置して出店することがあります。

そのテントが風で舞い上がって、人、つまりお菓子やコーヒーを買ったお客様などに当たってしまったり、車やお洋服、鞄などに損害を与えてしまったりした場合、その損害は店主さん、お菓子屋さんの責任になります。

テントという施設にまつわる損害を賠償する=施設賠償、という考え方です。

他にも、商業施設内に出店していて、商業施設の床にコーヒー等をこぼしてしまった際、商業施設さんへの賠償も補償範囲内とのことです。

マルシェ出店時の事故に備える考え方は、別記事で詳しく解説します。

▶︎マルシェ保険とは?出店時の事故に備える考え方

保険の掛け金は売上規模と補償内容の手厚さで決まる

保険の掛け金(お菓子屋さんが払う保険料)は

①お菓子屋さんの年間売上(想定される被害の規模感)
②補償金額の手厚さ

という2つの要素で決まるようです。

①お菓子屋さんの年間売上

前提として、

「売上額が大きいと、想定される被害の規模感も大きいだろう

という考え方があります。

売れた金額が多い
=作る量が多い
=何か事故が起こった時の被害の規模が大きくなりそうだ、ということですね。

もし、保険加入時に開業前で、売上規模がわからない状態で加入した場合、保険の更新時(2年目)に過去1年間の売り上げを申告します。

②補償金額の手厚さ

補償の付け方として、
・1人のお客様に対していくら
・1事故に対していくら

という考え方があるそうです。

あんしんフードくん
画像はあんしんフードくんからお借りしています

以前は、あんしんフードくんのホームページに記載されている補償額を参考に、損保ジャパンさんに相談しました。

1事故・期間中限度額 1億円(1口につき)

1名限度額:50万円
1事故・期間中限度額1,000万円

ただし、補償金額や保険料は保険会社さん、共済、代理店、加入時期によって変わります。

実際に加入する場合は、必ず最新の条件を確認してください。

補償の内訳|以前確認した損保ジャパンのPL保険と施設賠償

以前確認した例として、仮に年間100万円程度の売上で考えると、次のような内容でした。

通販や委託販売がメインの場合

生産物賠償責任保険(PL保険)
年間保険料 1,050円

内訳
対人のみ
1名保険金額 5,000万円
1事故保険金額 1億円
総保険金額 1億円

通販だけでなくマルシェ出店がある場合

生産物賠償責任保険(PL保険)
年間保険料 1,050円

内訳
対人のみ
1名保険金額 5,000万円
1事故保険金額 1億円
総保険金額 1億円

施設所有管理者賠償責任保険
年間保険料 150円

内訳
共通保険金額CSL
(対人対物合わせて) 1億円

年間合計  1,200円

繰り返しになりますが、2026年2月から最低保険料が年間5,000円ほどに値上がりしました。

そのため、ここで紹介している保険料は、以前確認した時点での一例です。

よくある質問

ここからは、よくいただく内容、いただきそうな内容を解説していきます!

開業届は必要ですか?

今回紹介した損保ジャパンさんの保険では開業届は求められませんでしたが、

「開業届を出していてもいなくても、売り上げの実態で保険料を算出します」

とのことでした。

ただし、他の保険会社さんでは【開業届が必要】というところもあったので保険会社さんの塩梅によりそうです。加入前に確認しましょう。

▶︎小さなお菓子屋さんの開業手続きの流れと必要書類

保健所の許可書は必要ですか?

今回紹介した損保ジャパンさんの保険では保健所の許可書は求められませんでしたが、

「もちろん、保健所の許可のある厨房で製造してね」

です。

そもそも食の保険は、【自分の許可書(お店や工房)があって、業として活動している人が入るもの】なので、【自分の製造場所を持たない人は入る必要がない保険】なのです。

ですが、シェアキッチンという【自分だけの製造場所ではないけれど許可のとれた厨房】を一時的に借りて製造して販売できてしまう現在なので、損保ジャパンさんとしては

「許可書の提出までは求めませんが許可のある厨房で製造していると信じてます」

というスタンスなのです。

▶︎シェアキッチンで作ったお菓子は販売できる?通販・マルシェ・委託販売の注意点

もし事故を起こしてしまったら?

2025年3月現在、幸いまだ事故の経験はないのですが(そして今回担当してくださった損保ジャパン代理店の販売員さんも「食の事故はまだ経験がない」とのことでした)、

保険を使う流れとして、「お客様からの訴えがなければ、保険を使いようがない」、

言い換えると「お客様からの訴えがあって、賠償責任のお支払い等があって初めて保険が使える」とのことでした。

お客様や保健所から事故のご連絡をいただいた場合、まずは加入した保険の販売員さんに相談しましょう!

どこで加入したら良いですか?

今回の保険は内容自体は難しいものではないので、お近くの損保ジャパン代理店さんにご相談いただいても加入できると思います◎

ですが、さんざん(!)お話しをさせていただいたので、名古屋市にある代理店の販売員:千葉さん(男性)にお電話やメールで「レンタルキッチンの木村さんが入っていた保険に入りたいんですけど…」とご相談いただくとスムーズです。

オススメの販売員さん

やさしい保険相談 株式会社RCJ
千葉 十
さん

〒458-0824
名古屋市緑区鳴海町字有松裏200番地
イオンタウン有松2F

TEL:052‐622‐3368
FAX:052‐388‐6508

E-MAIL:mchiba@rcj.jp
ホームページ:https://rcj.jp/

1日だけ入れるPL保険はありますか?

知り合いの保険販売員さんに確認したところ、PL保険は保険期間1年での引き受けとなり、1日や数カ月などの短期契約はできないとのことでした。

レクリエーション保険のように1日だけ備える保険もありますが、あくまで主催者が加入する商品であり、一個人が短期で加入できるPL保険はない、という回答です。

このテーマは別記事で詳しく整理しています。

▶︎1日だけ入れるPL保険はある?お菓子販売・マルシェ出店前の確認ポイント

まとめ|PL保険は食中毒・異物混入に備える保険

PL保険は、製造・販売したお菓子によって、第三者に身体の障害または財物の損害を与えた場合に備える保険です。

お菓子販売で想定されるのは、主に食中毒や異物混入です。

ただし、保険はあくまで「万が一の備え」です。

一番大切なのは、事故を起こさないための準備です。

  • 保健所の許可がある場所で製造する。
  • HACCPに沿って衛生管理をする。
  • 食品表示ラベルを整える。
  • 保存方法や賞味期限を守る。
  • 製造記録や販売記録を残す。

そのうえで、必要なPL保険を確認しておくことで、安心してお客様に商品を届けることができます。

怖がって止まるのではなく、備えて、安心して一歩進む。

小さなお菓子屋さんを始める時は、PL保険も販売準備のひとつとして考えていきましょう。

いかがでしたか?

最後に感謝をお伝えさせてください。

今回この保険にたどり着くまでに
・保険に詳しいお菓子屋さん/シェアキッチンオーナーさん
・保険の窓口さん
・保険の販売員さん
たちに、大変なご協力をいただきました!

改めてお礼申し上げます!ありがとうございます!

資料をメールで受け取りたい方はこちら

小さなお菓子屋さんの食の保険

お菓子の販売を始めたい方へ

お菓子販売は、PL保険だけでなく、製造場所、保健所の許可、食品表示ラベル、保存方法、販売方法など、確認することがたくさんあります。

「自分の場合、PL保険は必要?」
「シェアキッチンで作って販売する場合はどう考える?」
「販売前に、抜け漏れがないか不安」

そんな方は、ひとりで悩み続ける前に、個別相談で今の状況を整理してみてください。

すたーとあっぷきっちんでは、小さなお菓子屋さんを始めたい方に向けて、製造場所・保健所相談・食品表示ラベル・販売方法など、販売前に確認したいことを一緒に整理するサポートをしています。

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