保険

【PL保険】小さなお菓子屋さんの食の保険

「食中毒起こしちゃったらどうしよう…><」

お菓子を作ってマルシェで販売したり、通販で販売しようと思うと、食中毒や食の事故が起こってしまった時どうしよう…涙

と、ちらりと頭をよぎったことはありませんか?

もちろん、作業中に食中毒や異物混入など事故を起こさないように、気をつけて作業するのです。

気をつけて作業するのですが、万が一起こしてしまった時のための保険ってあるのかな?と連想した方、食の保険、あります!

現在入っているものだと年間8,000円〜1万円程度、一時期止むを得ず入っていたものだと年間3万円(!)、作り手さんたちから聞いた保険だとUSENさんで月500円など、いろいろあります。

今回、年間1,000円程度のものが見つかったので共有します!

動画で見たい方はこちら

結論:損保ジャパンのPL保険(と施設賠償)

最初に結論をお伝えします!

仮に、年間100万円程度の売上

・通販や委託販売がメインの場合
生産物賠償責任保険(PL保険)年間保険料 1,050円

・通販だけでなくマルシェ出店がある場合
生産物賠償責任保険(PL保険)年間保険料 1,050円
施設所有管理者賠償責任保険 年間保険料 150円

年間合計  1,200円

食の保険は損害保険に含まれる

食の保険 保険の全体像

保険は大きく分けて2つあります。

公的保険:社会保険制度の一環として国が運営。強制加入。
民間保険:任意で加入できる。

民間保険の中にさらに2つのグループがあります。
生命保険:生命保険、がん保険、介護保険、医療保険 等
損害保険:自動車保険、火災保険、地震保険、旅行保険 等

食の保険は【損害保険】に含まれます。

さらに、損害保険の補償対象は2つに分けられます。

ヒト(対人)
モノ(対物)(ヒト以外が対象、つまり動物やペットは対物)

生産物賠償責任保険(PL保険)とは?

生産物賠償責任保険(PL保険)
(画像は損保ジャパンさんからお借りしています)

生産物賠償責任保険はPL保険とも呼ばれ、食品に限らず、【製造・販売した製品により、第三者に身体の障害または財物の損害を与えた場合に、法律上の賠償責任を負担することによって被る損害を補償】するものです。

対象を対人のみ、対物のみ、対人対物両方、と選べるのですが、今回の年間保険料1,050円のものでは、対人のみとしています。

食品関係だと
・食中毒
・異物混入
 (例:製造・販売した飲食物にガラスの破片が混入していたため、お客様が口の中をケガした)
というパターンが想定できるのですが、身体に直接被害があるケースが多いので、今回の加入保険では 【対物補償はなく、対人補償のみ】と割り切っています。
(対物の例:製造した缶飲料の内容物が漏れて衣服を汚損した)

もちろん、保険の販売員さんと相談して、対物補償をつけることもできます。
(その場合は、年間保険料が1,050円よりは高くなる可能性があります)

施設所有管理者賠償責任保険とは?

施設所有管理者賠償責任保険
(画像は損保ジャパンさんからお借りしています)

施設所有管理者賠償責任保険は、【所有している施設や設備が、第三者の身体の障害または財物の損害を与えた場合に、法律上の賠償責任を負担することによって被る損害を補償するもの】だと認識しています。

小さなお菓子屋さんで考えられるケースは、マルシェ出店時のテントです。

マルシェに出店する際、出店先で自分でブース(テント)を設置して、出店することが多いのですが、そのテントが風で舞い上がって、人(第三者=お菓子やコーヒーを買ったお客様など)や、もの(車やお洋服、鞄など)に損害を与えてしまった場合、その損害は店主さん(お菓子屋さん)の責任になります。

テントという施設にまつわる損害を賠償する=施設賠償、となるそうです。

他にも、商業施設内に出店していて、商業施設の床にコーヒー等をこぼしてしまった際、商業施設さんへの賠償も補償範囲内とのことです。

保険の掛け金は売上規模と補償内容の手厚さで決まる

保険の掛け金(お菓子屋さんが払う保険料)は

①お菓子屋さんの年間売上(想定される被害の規模感)
②補償金額の手厚さ

という2つの要素で決まるようです。

①お菓子屋さんの年間売上

前提として「売上額が大きいと、想定される被害の規模感も大きいだろう」という考え方があります。売れた金額が多い=作る量が多い=何か事故が起こった時の被害の規模が大きくなりそうだ、ということですね。

もし、保険加入時に開業前で、売上規模がわからない状態で加入した場合、保険の更新時(2年目)に過去1年間の売り上げを申告します。

②補償金額の手厚さ

補償の付け方として、
・1人のお客様に対していくら
・1事故に対していくら

という考え方があるそうです。

あんしんフードくん
画像はあんしんフードくんからお借りしています

今回は、あんしんフードくんのホームページに記載されている

1事故・期間中限度額 1億円(1口につき)

1名限度額:50万円
1事故・期間中限度額1,000万円

という補償額を参考に損保ジャパンさんに相談しました。

補償の内訳:損保ジャパンのPL保険(と施設賠償)

仮に、年間100万円程度の売上

・通販や委託販売がメインの場合

生産物賠償責任保険(PL保険)年間保険料 1,050円
内訳
対人のみ 1名保険金額 5,000万円
     1事故保険金額 1億円
     総保険金額 1億円

・通販だけでなくマルシェ出店がある場合

生産物賠償責任保険(PL保険)年間保険料 1,050円

内訳
対人のみ 1名保険金額 5,000万円
     1事故保険金額 1億円
     総保険金額 1億円

施設所有管理者賠償責任保険 年間保険料 150円

内訳 共通保険金額CSL(対人対物合わせて) 1億円


年間合計  1,200円

よくある質問

ここからは、よくいただく内容、いただきそうな内容を解説していきます!

よくある質問1:開業届は必要ですか?

今回紹介した損保ジャパンさんの保険では開業届は求められませんでしたが、

「開業届を出していてもいなくても、売り上げの実態で保険料を算出します」

とのことでした。

ただし、他の保険会社さんでは【開業届が必要】というところもあったので保険会社さんの塩梅によりそうです。

よくある質問2:保健所の許可書は必要ですか?

今回紹介した損保ジャパンさんの保険では保健所の許可書は求められませんでしたが、

「もちろん、保健所の許可のある厨房で製造してね」

です。

そもそも食の保険は、【自分の許可書(お店や工房)があって、業として活動している人が入るもの】なので、【自分の製造場所を持たない人は入る必要がない保険】なのです。

ですが、シェアキッチンという【自分だけの製造場所ではないけれど許可のとれた厨房】を一時的に借りて製造して販売できてしまう現在なので、損保ジャパンさんとしては

「許可書の提出までは求めませんが許可のある厨房で製造していると信じてます」

というスタンスなのです。

よくある質問3:もし事故を起こしてしまったら…

2025年3月現在、幸いまだ事故の経験はないのですが(そして今回担当してくださった損保ジャパン代理店の販売員さんも「食の事故はまだ経験がない」とのことでした)、保険を使う流れとして、「お客様からの訴えがなければ、保険を使いようがない」、言い換えると「お客様からの訴えがあって、賠償責任のお支払い等があって初めて保険が使える」とのことでした。

お客様や保健所から事故のご連絡をいただいた場合、まずは加入した保険の販売員さんに相談しましょう!

よくある質問4:どこで加入したら良いですか?

今回の保険は内容自体は難しいものではないので、お近くの損保ジャパン代理店さんにご相談いただいても加入できると思います◎

ですが、さんざん(!)お話しをさせていただいたので、名古屋市にある代理店の販売員:千葉さん(男性)にお電話やメールで「レンタルキッチンの木村さんが入っていた保険に入りたいんですけど…」とご相談いただくとスムーズです。

オススメの販売員さん

やさしい保険相談 株式会社RCJ
千葉 十
さん

〒458-0824
名古屋市緑区鳴海町字有松裏200番地
イオンタウン有松2F

TEL:052‐622‐3368
FAX:052‐388‐6508

E-MAIL:mchiba@rcj.jp
ホームページ:https://rcj.jp/

まとめ

・食中毒や異物混入など、食の事故のための保険、(売上規模によりますが)年間1,000円程度〜加入できます!

・通販メインなのかマルシェ出店等の対面販売もあるのか、販売員さんに相談しましょう!

・名古屋市の有松にいらっしゃる販売員・千葉さんに 「木村さんが入った保険に入りたいです」とお伝えいただくと超絶スムーズです!

いかがでしたか?

最後に感謝をお伝えさせてください。

今回この保険にたどり着くまでに
・保険に詳しいお菓子屋さん/シェアキッチンオーナーさん
・保険の窓口さん
・保険の販売員さん
たちに、大変なご協力をいただきました!

改めてお礼申し上げます!ありがとうございます!

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