シェアキッチンの使い方|予約から製造・販売までの流れ
「シェアキッチンを使ってみたいけれど、何から始めればいいの?」
「見学した後は、どうやって予約して製造するの?」
「試作日と製造日は分けた方がいいの?」
そんな方に向けて、この記事ではシェアキッチンの使い方を、問い合わせから製造・販売までの流れに沿って解説します。
シェアキッチンの利用は、ふらっと行ってすぐ使うというより、問い合わせ、見学、必要な講習や手続き、試作、製造日の予約という順番で進むことが多いです。
まずは全体の流れを知って、無理なく準備していきましょう。
- シェアキッチンを使うまでの基本の流れ
- 問い合わせ・見学・講習・予約の進め方
- 試作日と製造日を分けて考える理由
- 作り手さん名義の許可が必要になる場合の考え方
- 製造日当日に確認したい持ち物・ラベル・販売準備
目次
シェアキッチン利用の流れ
シェアキッチンの利用は、おおまかに次の流れで進みます。
- 問い合わせ
- 見学
- 独自の衛生講習等があるなら受講
- 作り手さん名義の許可を取る必要がある場合は、保健所に申請・現場検査
- 試作日の予約、試作日当日
- 製造日の予約、製造日
- マルシェ出店/発送/委託販売先に納品
すべてのシェアキッチンで同じ流れとは限りませんが、初心者さんはこの順番で考えると動きやすいです。
シェアキッチンの仕組みや、どんな人に向いているかを先に確認したい方は、こちらの記事も参考にしてください。
①問い合わせる
気になるシェアキッチンを見つけたら、まずは問い合わせをしましょう。
路面店型であれ、集合住宅の一室であれ、ふらっと行って見学するというよりは、問い合わせの上、日時を約束して見学する流れがほとんどです。
ホームページの問い合わせフォームやメールから連絡しましょう。
問い合わせる時は、次のように伝えるとスムーズです。
- 何を作りたいか
- どこで販売したいか
- 見学したい旨
- 食品衛生責任者が必要か知りたいこと
- 試作や製造の予約方法を知りたいこと
はじめまして。
お菓子販売を始めたいと思い、シェアキッチンを探している〇〇と申します。
焼き菓子を作って、マルシェやネットショップで販売したいと考えています。
こちらのキッチンでは、販売用のお菓子を製造することは可能でしょうか?
一度見学させていただきたいのですが、見学可能な日程を教えていただけますでしょうか。
また、利用前に必要な講習や手続きがあれば、あわせて教えていただけますと幸いです。
たまに、ホームページから問い合わせてもお返事がない時があります。
その際は、Instagramや他SNSなど、何か連絡が取れる手段を探して、諦めずに問い合わせてみましょう。
これからシェアキッチンを探す方は、検索キーワードや問い合わせ文、見学時に確認したいことも整理しておきましょう。
②見学に行く
問い合わせをして日程が決まったら、見学に行きます。
ネット上の情報ではわからなくても、現地に行ってわかることがたくさんあります。
- 自分自身のアクセスの良し悪し
- 荷物を運んで行く時は、車なのか、電車やバスなのか
- 建物内は階段なのか、エレベーターなのか
- 忘れ物をした時、とっさに買いに行く先があるのか
- 広さ、狭さ
- 設備
- 運営の方の雰囲気
また、見学は無料とは限りません。
基本的には無料の場合が多いですが、1,100円など有料の場合もあります。見学が有料の場合は、ホームページに記載があることが多いです。
見学では、料金・設備・許可・販売方法・保管場所・清掃ルールを確認しましょう。
③独自の衛生講習等があるなら受講する
シェアキッチンによっては、利用前に独自の衛生講習等がある場合があります。
これは、ホームページに記載があったり、見学時に案内されることが多いです。
講習の受け方は、施設によって違います。
- 決まっている日程に合わせる
- 日程を相談して決める
- 無料の場合もある
- 有料の場合もある
食品衛生責任者の保有は問いませんが、ご利用希望の方向けに独自の衛生講習を行っています。
食品衛生責任者が必要かどうかは、シェアキッチンによって異なります。
食品衛生責任者の資格が必須の施設もあれば、独自の衛生講習で利用できる施設もあります。
不安な場合は、見学時に、
「利用前に受ける講習はありますか?」
「食品衛生責任者は必要ですか?」
「講習は無料ですか?有料ですか?」
「受講後、すぐ予約できますか?」
と確認しておきましょう。
④作り手さん名義の許可が必要な場合は申請する
シェアキッチンによっては、作り手さん名義で保健所の許可を取る必要がある場合があります。
この場合は、保健所に申請し、現場検査を受けてから利用可能になります。
ただし、すべてのシェアキッチンで作り手さん本人の許可が必要なわけではありません。
多くの場合は、シェアキッチン運営者の名義で取得した許可のもとで活動する形です。
一方で、管轄の保健所の考え方や施設の運営方針によって、作り手さん一人ひとりが許可を取る場合もあります。
このあたりは、作り手さん側だけで考えても答えが出にくい部分です。
見学時に、シェアキッチン運営者さんから説明を受けましょう。
シェアキッチンの許可名義や、作り手さん自身が許可を取る必要があるケースについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
⑤試作日の予約・試作日当日
初めてシェアキッチンを使う場合は、できれば本番前に試作日を入れると安心です。
マルシェの出店日が決まっていて、ぶっつけ本番で製造する方もいらっしゃいます。
一方で、ぶっつけ本番は怖いので、納得いくまで試作をする方もいらっしゃいます。
- オーブンの焼き加減
- 作業にどれくらい時間がかかるのか
- ゼロから包装まで一通りできるか
- 持って行く道具や材料に不足がないか
- 本番時、最初に焼くもので調整できそうか
試作用の料金形態を用意しているシェアキッチンもありますし、通常の製造と特に区別していないシェアキッチンもあります。
見学時や予約時に、
「試作利用はできますか?」
「試作用の料金はありますか?」
「販売しない試作の場合、ルールはありますか?」
「試作でも衛生講習後でないと利用できませんか?」
と確認しておくと良いです。
⑥製造日の予約・製造日当日
本番の製造日を決めたら、製造日までに必要なものを準備しておきます。
製造日までに準備するものは、主に次の通りです。
- 食材
- レシピ
- 包装資材
- 必要なら乾燥剤、脱酸素剤など
- 持参する道具(そもそも持参して良いかも確認)
- エプロン、帽子、マスク
- 保冷バッグや保冷剤
- 必要ならラベル
- 包装済みのお菓子を持ち帰るための容器
<製造後すぐに発送する通販の場合>
- 通販の外箱
- 緩衝材
- 同梱物
- 発送伝票
荷物は、事前にチェックリストを作っておくのがおすすめです。
とはいえ、初回は何か忘れることもあります。
そのため、見学時に、
- 近くに買い足しできるお店はあるか
- 食材を事前に配送して受け取ってもらえるか
- 荷物を置いておける場所はあるか
- 製造中に外出しても良いか
- 使用後の清掃ルールはどうなっているか
を確認しておくと安心です。
製造日当日は、時間に余裕を持って行動しましょう。
初めての場所では、準備・片付け・清掃・ラッピングに思ったより時間がかかることがあります。
特に、製造時間だけでなく、
- 入室
- 準備
- 計量
- 焼成
- 冷ます時間
- 包装
- (ラベル貼り)
- 片付け
- 清掃
- 退室
まで含めて時間を見ておきましょう。
シェアキッチンで製造したお菓子を、通販・マルシェ・委託販売で販売する場合は、販売方法や食品表示ラベルも確認しておきましょう。
⑦マルシェ出店・発送・委託販売先に納品する
シェアキッチンで製造した後は、販売方法に合わせて次の行動に進みます。
主な流れは、
・マルシェに持って行って販売する
・ネットショップの注文分を発送する
・委託販売先に納品する
・予約販売のお客様へお渡しする
などです。
通販の場合は、発送方法も事前に決めておきましょう。
・常温で送るのか
・冷蔵便にするのか
・冷凍便にするのか
・集荷をお願いするのか
・営業所に持ち込むのか
・追跡番号をお客様に伝えるのか
数量が多い場合は、集荷をお願いしておくと安心です。
マルシェの場合は、製造した商品をどのように保管して、会場まで運ぶかも考えます。
委託販売の場合は、納品先のルールに合わせて、納品書や商品リスト、賞味期限、売れ残りの扱いも確認しておきましょう。
初めて使う時に準備しておきたいもの
初めてシェアキッチンを使う時は、持ち物が多くなりがちです。
設備や備品がかなり揃っている施設もあれば、自分で持参するものが多い施設もあります。
初回は、運営者さんに、
「何を持って行けば良いですか?」
「備品はどこまで使えますか?」
「足りない備品は持参しても良いですか?」
「包装やラベル貼りまでキッチン内でできますか?」
「ゴミの持ち帰りは必要ですか?」
と聞いておくと安心です。
よくある質問
Q1. 見学したら、すぐ製造予約できますか?
空き状況次第で、見学後すぐに予約できる場合もありますし、独自の衛生講習や必要書類の提出後に予約できる場合もあります。
作り手さん名義で許可を取る必要がある場合は、保健所への申請や現場検査が終わってからになります。
Q2. 試作なしで、いきなり本番製造しても良いですか?
試作なしで、いきなり本番製造の作り手さんもいらっしゃいます。
ただし、初めてのシェアキッチンでは、オーブンの焼き加減、作業動線、必要な道具、包装までの時間が読みにくいです。
不安がある場合は、試作日を入れるのがおすすめです。
急ぎの場合は、シェアキッチン運営者さんへ相談しましょう。
Q3. 食材や荷物を事前に送れますか?
荷物が多い場合は、予約前に「事前配送・受け取りが可能か」を確認しましょう。
受け取り可能な施設もありますが、冷蔵品・冷凍品・保管スペースの都合で不可の場合もあります。
Q4. 製造した後、ラッピングやラベル貼りまでしなければなりませんか?
基本的には、食品に触れる一次包装までをシェアキッチンで行う必要があります。
装飾的なラッピングや、ラベル貼りは、保健所の許可のない環境、つまりご自宅でもできる場合があります。
どこからどこまでの作業をシェアキッチン内でするべきかは、見学時に確認しておきましょう。
Q5. 通販の場合、シェアキッチンから発送できますか?
シェアキッチンから直接発送できる場合もあれば、一度持ち帰って発送する場合もあります。
他の利用者さんが集荷をお願いしているか、近くに配送会社の営業所があるかも確認しておくと安心です。
まとめ
シェアキッチンの利用は、基本的に次の流れで進みます。
- 問い合わせ
- 見学
- 必要なら衛生講習
- 必要なら保健所申請
- 試作日の予約・試作
- 製造日の予約・製造
- マルシェ出店・発送・委託販売先へ納品
初めて使う時は、わからないことが多くて当然です。
大切なのは、いきなり完璧にやろうとするより、問い合わせて、見学して、必要な手続きを確認し、小さく試してみることです。
まずは試作や少量製造から始めて、作る・包む・販売する流れを体験してみましょう。
シェアキッチンを使う前に、あわせて確認したい記事
- まず基本を知りたい方:シェアキッチンとは?
- 探し方・問い合わせ文を知りたい方:シェアキッチンの探し方
- 許可の考え方を確認したい方:シェアキッチンで必要な許可とは?
- 販売できるか確認したい方:シェアキッチンで作ったお菓子は販売できる?
- 食品表示ラベルを確認したい方:食品表示ラベルの書き方
シェアキッチンは、実際に使ってみると、作業時間・設備・包装・ラベル・発送準備など、思った以上に確認することが出てきます。
「自分の商品なら何時間くらい必要?」
「試作と本番製造は分けた方が良い?」
「製造日までに何を準備すれば良い?」
と迷う方は、個別相談で一緒に流れを整理できます。
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