シェアキッチンとは?お菓子販売初心者向けに仕組み・許可・使い方を解説
「お菓子を販売してみたいけれど、自宅のキッチンでは販売できないらしい…」
「いきなり自分の工房を作るほどのお金はない…」
「シェアキッチンって聞いたことはあるけれど、どういう場所なの?」
そんな方に向けて、この記事ではシェアキッチンの基本を解説します。
シェアキッチンは、お菓子やパンを作って売りたいけれど、保健所の許可を取った厨房がない作り手さんにとって、最初の一歩になりやすい製造場所です。
ただし、シェアキッチンなら何でも自由に作って販売できるわけではありません。
施設ごとに取っている許可や利用ルールが異なるため、自分が作りたいもの・売りたい方法に合っているかを確認することが大切です。
- シェアキッチンの基本的な仕組み
- お菓子販売に使う時の許可の考え方
- シェアキッチンの探し方・見学時の確認ポイント
- マルシェ・通販・委託販売につなげる時の注意点
- 利用前に確認したい流れと向いている人
目次
シェアキッチンとは?
シェアキッチンとは、お菓子やパンなどを作って販売したい人が、時間単位や日単位で借りられるキッチンのことです。
お菓子を作って販売するためには、基本的に「保健所の営業許可がある場所」で製造する必要があります。
自宅でお菓子を作ることはできても、普段の食事を作る生活用キッチンで作ったお菓子を、そのまま販売できるとは限りません。
そこで選択肢になるのが、シェアキッチンです。
お菓子やパンを作って売りたいけれど、保健所の許可を取った厨房がない作り手さんが、許可のあるキッチンを借りて、製造販売にチャレンジできます。
ただし、シェアキッチンといっても、施設ごとに取っている許可や利用ルールは異なります。
菓子製造業の許可がある施設もあれば、飲食店営業の許可がある施設もあります。お菓子販売向けの施設もあれば、1dayカフェや料理教室向けの施設もあります。
「シェアキッチンだから何でも作って販売できる」と考えるのではなく、自分が作りたいもの・売りたい方法に合っているかを確認しましょう。
まずはスモールスタート!シェアキッチンを活用する理由
お菓子販売を始める時、最初から自分の工房を作るのは大きな決断です。
自宅を改装する、庭にコンテナキッチンを置く、物件を借りて改装するとなると、改装費・家賃・設備費など、大きなお金がかかります。
一方で、シェアキッチンは、必要な日だけ、必要な時間だけ借りられる場合があります。
もちろん、レンタルキッチン代はかかります。
ですが、いきなり工房を作る前に、まずはシェアキッチンで「作る」「包装する」「販売する」という一連の流れを体験できるのは、大きなメリットです。
実際にやってみると、
- 思ったより作業時間がかかる
- 包装やラベルが大変
- 販売まで考えると、作る以外の準備が多い
- 自分がやりたい販売スタイルが見えてきた
ということがあります。
まずはスモールスタート。
大きなお金を動かす前に、小さく作って、小さく販売してみる。
シェアキッチンは、そのための心強い選択肢です。
シェアキッチン以外にも、自宅工房・物件改装・コンテナキッチンなど、作る場所にはいくつかの選択肢があります。作る場所全体を比較したい方は、こちらの記事も参考にしてください。
シェアキッチンの探し方
シェアキッチンの探し方は、主に次の3つです。
- AIに聞いてみる:ChatGPTなど
- インターネット検索:Googleなど
- SNS検索:Instagram、Xなど
検索キーワードは、
- 地名 シェアキッチン
- 地名 菓子製造
- 地名 レンタルキッチン 菓子製造
などです。
「レンタルキッチン」だけで検索すると、料理教室や撮影向けのキッチンが出てくることもあります。
お菓子を販売したい場合は、「菓子製造」「菓子製造業許可」「お菓子販売」などの言葉も入れて探してみましょう。
シェアキッチンを使えば許可をとれる?
実は、保健所には【シェアキッチン】という許可はありません。
個人もしくは法人名義で取得した、
- 菓子製造業
- 飲食店営業
- そうざい製造業
など、必要な許可のもとで活動します。
つまり、「シェアキッチンを借りる=自動的に何でも販売できる」ということではありません。
そのキッチンがどんな許可を持っているのか。
自分が作りたい商品に合っているのか。
マルシェ・ネットショップ・委託販売など、自分がやりたい販売方法に使えるのか。
ここを確認する必要があります。
シェアキッチンと許可名義
シェアキッチンと許可名義は、大きく2つに分かれます。
- 多:シェアキッチン運営者の名義で取った許可書で活動する
- 少:作り手さんが一人ひとり保健所の許可を取る
シェアキッチン運営者の名義で取った許可書で活動する場合、食品衛生責任者でなくても利用可能なことがあります。
ただし、シェアキッチンの運営ルールとして、食品衛生責任者を利用条件としているシェアキッチンも少なくありません。
一方で、作り手さんが一人ひとり保健所の許可を取る場合は、作り手さんが食品衛生責任者である必要があります。
その場合は、保健所に申請書を出して、申請手数料を払い、後日現場検査を受けてから利用可能になります。
どちらのパターンなのかは、管轄の保健所の考え方によるので、見学時にシェアキッチン運営者さんから説明があります。
許可名義について詳しくは、こちらの記事で解説しています。
▶︎シェアキッチンでお菓子販売する時に必要な許可とは?菓子製造業許可との関係を解説
シェアキッチンでできること
シェアキッチンでは、施設の許可内容に合っていれば、お菓子やパンを作って販売することができます。
お菓子やパンの販売であれば、
- マルシェ出店
- ネットショップ
- 委託販売
などにつなげることができます。
また、シェアキッチンによっては、
- 1dayカフェ
- 弁当販売
- 惣菜販売/卸
などに使える場合もあります。
ただし、やりたいことによって必要な許可は変わります。
お菓子やパンの販売なら菓子製造業、1dayカフェや弁当販売なら飲食店営業、惣菜販売や卸ならそうざい製造業が関わることがあります。
自分がやりたいことを、
- 何を作るのか
- どこで売るのか
- 包装して販売するのか
- その場で提供するのか
- 通販するのか
という形で整理して、シェアキッチン運営者さんや管轄の保健所に確認しましょう。
シェアキッチンで作ったものを販売できるかどうかは、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶︎シェアキッチンで作ったお菓子は販売できる?通販・マルシェ・委託販売の注意点
シェアキッチン利用の流れ
- 問い合わせ
- 見学
- 独自の衛生講習等があるなら受講
- 作り手さん名義の許可を取る必要がある場合は、保健所に申請・現場検査を受ける
- 試作日の予約、試作日当日
- 製造日の予約、製造日
- マルシェ出店/発送/委託販売先に納品
すべてのシェアキッチンが同じ流れとは限りません。
ただ、初心者さんはこの流れを知っておくと、問い合わせや見学の時に確認しやすくなります。
詳しい使い方は、こちらの記事で解説しています。
▶︎シェアキッチンの使い方|予約から製造・販売までの流れ
何はともあれ見学に行こう
シェアキッチンが気になったら、何はともあれ見学に行きましょう。
ネット上の情報ではわからなくても、現地に行ってわかることがたくさんあります。
- 自分自身のアクセスの良し悪し
- 荷物を運んで行く時は、車なのか、電車やバスなのか
- 建物内は階段なのか、エレベーターなのか
- 忘れ物をした時、とっさに買いに行く先があるのか
- 広さ、狭さ
- 設備
- 運営の方の雰囲気 など
見学が有料の場合は、ホームページに記載されていることが多いです。
気になるシェアキッチンを見つけたら、どんどん問い合わせ、見学に行きましょう。
見学時に聞くことは、こちらの記事で詳しく整理しています。
▶︎シェアキッチンの探し方|見学前に確認したいチェックポイント
シェアキッチンが向いている人
シェアキッチンが向いているのは、次のような方です。
- まずは小さくお菓子販売を試してみたい
- いきなり自分の工房を作るのは不安
- マルシェや通販に一度挑戦してみたい
- 自宅改装や物件契約の前に、製造販売の流れを知りたい
- 食品表示ラベルや包装、発送まで含めて一度体験したい
逆に、本格的に毎週大量製造する場合は、シェアキッチン代がかさむこともあります。
本腰を入れて製造するなら、将来的には自分の工房を検討することも選択肢になります。
まずはシェアキッチンで小さく試してみる。
その上で、「もっと作りたい」「自分の工房が必要」と思ったら、次のステップを考えていきましょう。
▶︎関連記事:シェアキッチンのメリット・デメリットと費用|初心者が使う前に知りたいこと
よくある質問
Q1. シェアキッチンを借りれば、誰でもお菓子を販売できますか?
基本的にはどなたでも売り出すことができます。
ただし、シェアキッチンの許可内容や利用ルールによって変わります。
まずは「自分が作りたい商品を作って販売できますか?」と問い合わせてみましょう。
Q2. 食品衛生責任者は必要ですか?
食品衛生責任者が必要かどうかは、シェアキッチンの運営ルールによって異なります。
運営者名義の許可で活動する場合、食品衛生責任者でなくても利用できる施設もあります。
一方で、利用条件として食品衛生責任者が必要な施設もあります。
作り手さん自身が保健所の許可を取る場合は、食品衛生責任者が必要です。
Q3. 見学だけでも行って良いですか?
はい。ノープランでも見学OKです。
気になるところがあれば、まずは行ってみましょう。
ネット上の情報ではわからなくても、現地に行ってわかることがたくさんあります。
Q4. 試作だけで使えますか?
大抵のシェアキッチンは可能です。
試作用の料金形態を用意しているシェアキッチンもありますし、通常の製造と特に区別していないシェアキッチンもあります。
ぶっつけ本番が不安な場合は、見学時に「試作利用はできますか?」と確認してみましょう。
Q5. シェアキッチンで作ったお菓子は通販できますか?
条件が整えば可能です。
ただし、食品表示ラベル、保存方法、賞味期限、発送方法、梱包資材などの確認が必要です。
詳しくは、こちらの記事で解説しています。
▶︎シェアキッチンで作ったお菓子は販売できる?通販・マルシェ・委託販売の注意点
まとめ:ノープランでも見学OKです
シェアキッチンは、お菓子販売を小さく始めたい方にとって、心強い選択肢です。
いきなり自分の工房を作らなくても、保健所の許可があるキッチンを借りて、製造・包装・販売までの流れを体験できます。
ただし、保健所には【シェアキッチン】という許可はありません。
菓子製造業、飲食店営業など、必要な許可のもとで活動するため、利用前には施設の許可内容やルールを確認しましょう。
最初から完璧に準備しようとすると、なかなか動けません。
気になるところがあれば、まずは見学してみましょう。
実際に見て、聞いて、作ってみることで、自分に合うお菓子販売の始め方が見えてきます。
シェアキッチンを使う前に、あわせて確認したい記事
- 許可の考え方を確認したい方:シェアキッチンでお菓子販売する時に必要な許可とは?
- 探し方・問い合わせ文を知りたい方:シェアキッチンの探し方|検索キーワード・問い合わせ文・見学時チェックリスト
- 使い方の流れを知りたい方:シェアキッチンの使い方|予約から製造・販売までの流れ
- 販売できるか確認したい方:シェアキッチンで作ったお菓子は販売できる?
- 作る場所全体を比較したい方:お菓子販売の作る場所と設備
シェアキッチンは、小さく販売体験をするための心強い選択肢です。
ただ、実際に始めようとすると、
「自分の商品はシェアキッチンで作れる?」
「菓子製造業許可が必要?」
「通販とマルシェ、どちらから始めたら良い?」
「ラベルや包装、販売ページまで何を準備すれば良い?」
と、考えることがたくさん出てきます。
一人で迷って止まってしまう前に、今の状況を一緒に整理してみませんか?
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