シェアキッチンを使ってお菓子を販売する時、食品表示ラベルの中で迷いやすいのが「製造者」と「製造所」の書き方です。

「自分は場所を借りているだけだけど、住所は自宅でいいの?」
「シェアキッチンの住所はどこに書くの?」
「屋号だけではダメなの?」

そんなふうに迷う方も多いと思います。

この記事では、シェアキッチンを利用してお菓子を販売する時の、食品表示ラベルにおける製造者・製造所の考え方と記載例をまとめます。

食品表示は、保健所や利用先のシェアキッチンによって確認が必要な場合があります。実際に販売する際は、ご利用先のシェアキッチンオーナーさんや、管轄の保健所にも確認しながら進めてください。

製造者と製造所の違い

食品表示ラベルでは、「製造者」と「製造所」を分けて考えることがあります。

製造者と製造所

製造者は、その食品の製造責任を負う人です。

食品に何かあった場合の回収義務は、製造者にあります。

製造所は、実際にその食品を製造した場所です。

自分自身の許可書がある場合は、製造者欄に、許可書の名義と住所を記載します。

この場合、製造所の記載は不要とされています。

一方で、シェアキッチンを利用する場合は、利用先のシェアキッチンオーナーさんに確認してください。

シェアキッチン利用時の記載例

すたーとあっぷきっちんの場合は、管轄の名古屋市中区の保健所が、ラベル管轄の消費者庁に確認してくださいました(正確には、最初、作り手さんが保健所さんへ確認してくださいました!ありがとうございます!)

その時の記載例は、次のような形です。

製造者
作り手さんの住所
作り手さんの氏名

欄外に製造所
作り手さんの氏名
(すたーとあっぷきっちん内)
名古屋市中区栄3-35-21 菱家ビル906

つまり、「誰が責任を持って作ったのか」と「どこで作ったのか」を分けて記載する形です。

ただし、これはすたーとあっぷきっちんの場合の例です。

シェアキッチンごとに運用や確認方法が異なる可能性があります。必ず利用先に確認しましょう。

すたーとあっぷきっちんをご利用でない方・すたーとあっぷきっちんで製造されていない商品に上記の表示記載をされても、責任を負いかねます。

屋号や電話番号だけではダメ?

屋号や電話番号は任意です。

ただし、屋号や店名だけの記載は不可です。

保健所や消費者庁としては、人格は法人か個人しかないためです。

つまり、個人事業主の場合は、屋号ではなく、個人の氏名と住所の記載が必要になるという考え方です。

「お店の名前を出しているから大丈夫」というわけではないので、ここは注意が必要です。

なぜ住所を書かなければならないの?

「自宅の住所をラベルに載せるのは怖い」と感じる方も多いと思います。

お気持ち、すごく分かります。

ただ、保健所や消費者庁からすると、

  • 誰が作ったのか
  • 誰が製造責任を負うのか
  • 消費者が食べて具合が悪くなったら、誰に責任を追及すればよいのか

という考え方があります。

人様の口に入るものを販売する以上、責任の所在を明らかにする必要があります。

住所を載せるのは怖いですよね。

ですが、お菓子を販売するということは、そのくらいの責任を持って取り組むことでもあります。

食品事故が起きた場合の責任は?

シェアキッチンで作ったお菓子で、食中毒や食品事故が起こったら誰が責任を取るのか。

ここは、とても大切な部分です。

幸い、作り手さんたちに恵まれて、お客様にも恵まれて、今まで事故の経験がありません。なので想定の話になりますが、行政処分は許可名義の人、つまり多くの場合はシェアキッチンのオーナーさんが受ける可能性があります。

その後、シェアキッチンのオーナーさんが、該当する作り手さんに賠償責任をお願いするかもしれません。

また、ラベルの製造者が製造責任を負う、という考え方もあります。

だからこそ、シェアキッチンを利用する場合は、

  • 誰の許可で製造するのか
  • ラベルの製造者は誰になるのか
  • 製造所はどのように書くのか
  • 事故が起きた時の責任はどう考えるのか

を、事前に確認しておくことが大切です。

シェアキッチン利用時に確認したいこと

シェアキッチンを利用してお菓子を販売する場合は、ラベル作成前に次のことを確認しましょう。

  • 製造者欄には誰の住所と氏名を書くのか
  • 製造所欄は必要か
  • シェアキッチン名はどのように記載するのか
  • 屋号や電話番号を併記してよいか
  • 許可名義は誰になっているのか
  • 食品事故が起きた時の責任の考え方はどうなっているか

特に、製造者と製造所の書き方は、利用先のシェアキッチンによって案内が異なる場合があります。

迷ったら、自己判断せずに、シェアキッチンのオーナーさんに確認してください。

文字サイズにも注意

食品表示ラベルを作る時は、記載内容だけでなく、文字サイズにも注意が必要です。

基本的に、文字サイズは8ポイント以上です。

包装の袋が小さい場合は、5.5ポイントまで小さくできる場合もあります。

また、ラベル作成時の編集画面では8ポイントでも、印刷時に自動的に縮小される場合があります。

実際に印刷した後、規定の大きさになっているか確認しましょう。

まとめ

シェアキッチンを利用してお菓子を販売する場合、食品表示ラベルの「製造者」と「製造所」は特に迷いやすい部分です。

自分自身の許可書がある場合は、製造者欄に許可書の名義と住所を記載します。

シェアキッチンを利用する場合は、製造者と製造所の書き方を利用先のオーナーさんに確認しましょう。

屋号や店名だけの記載ではなく、誰が責任を持って作ったのかを明らかにすることが大切です。

お客様に安心して手に取っていただくためにも、食品表示ラベルは販売前にしっかり確認しておきましょう。

食品表示ラベルやシェアキッチン利用で迷う方へ

食品表示ラベルは、名称、原材料名、アレルギー表示、賞味期限、製造者・製造所など、確認することがたくさんあります。

特にシェアキッチンを利用する場合は、製造場所、許可名義、責任の所在、ラベルの書き方を整理しておくことが大切です。

「自分のラベルはこれで合っているかな?」
「シェアキッチン利用時の製造者欄をどう書けばいい?」
「販売前に食品表示を確認したい」

という方は、ラベル講座や個別相談をご活用ください。

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