食品表示ラベルの免除とは?表示が不要になるケース
「お菓子を売るなら、絶対に裏面にラベルを貼らないといけないの?」
「パン屋さんでラベルが貼っていない商品があるのはなぜ?」
お菓子販売を始めるにあたって、避けて通れないのが食品表示ラベルの作成です。
原材料や賞味期限を正しく伝えることは作り手の責任ですが、実は、特定の条件を満たす場合には、食品表示基準の適用対象外となる場合や、一部の表示項目を省略できる場合があります。
この記事では、食品表示ラベルの免除・省略ができる具体的なケースについて、わかりやすく解説します。
免除に該当するかどうかは、商品や販売方法によって異なります。実際に販売する際は、自己判断せず、管轄の保健所や関係機関にも確認してください。
目次
食品表示の適用範囲の原則(加工食品)
原材料名や賞味期限など、食品表示にはさまざまな法令が関係していますが、メインとなるものは食品表示法の食品表示基準です。
食品表示基準の適用対象になるかどうかは、容器包装の有無や販売方法などによって異なります。

*1 注文に応じて容器に詰められるものを含む。
*2 ただし、生食用牛肉のリスク表示については、対象となる。
もう少し具体的に見ていきましょう^^
製造場所以外の販売・容器包装ありの例(適用対象)
- シェアキッチンや工房で作ったお菓子を、包装して、製造場所から持ち出して、マルシェやイベントなどで販売する
- 作ったお菓子を包装して、第三者に預けて、販売してもらう(委託販売)
製造場所以外の販売・容器包装なしの例(適用対象外)
- デパ地下で販売されている、量り売りのお惣菜など
製造場所で販売・容器包装ありの例(適用対象)
- 街の洋菓子店で売られている、個包装された焼き菓子など
製造場所で販売・容器包装なしの例(適用対象外)
- 街の洋菓子店で売られているショーケースに並んだ生ケーキ
- 和菓子屋さんのショーケースに並んだ練り切りやおまんじゅうなど
- パン屋さんで陳列されているパンなど
義務表示の項目
容器包装に入れられた加工食品は、以下の項目の表示が義務付けられています(食品表示基準)
- 名称
- 原材料名
- 食品添加物
- 原料原産地名
- 内容量
- 消費期限または賞味期限
- 保存方法
- 食品関連事業者の氏名または名称及び住所
- 製造所または加工所の所在地、製造者または加工者の氏名または名称
- 栄養成分表示
表示義務の特例|食品表示が不要になる場合・一部を省略できる場合
販売方法や容器包装の状態によっては、食品表示基準の適用対象外となる場合や、一部の表示項目を省略できる場合があります。
①店内製造・対面販売
「容器包装に入れずに、消費者に販売する」形態です。
たとえば、街のパン屋さんやケーキ屋さんで、店内で作ったパンやケーキを、あらかじめ容器包装に入れずに販売する場合は、一般用加工食品の表示義務の対象外となります。
一方、店内で作った焼き菓子などをあらかじめ個包装して販売する場合は、食品表示基準の対象になります。ただし、製造者と販売者が同じで、同一の施設内や敷地内で製造・販売する場合は、一部の表示項目を省略できる特例があります。
これは、お客様が疑問に思った際に、その場で店員さんに確認できるためです。
- 店内の厨房で作り、そのまま棚に並べるパン
- 店内で作り、ショーケースで販売する生ケーキ
- 注文を受けてから詰めるお惣菜
あらかじめ容器包装に入れたお菓子を、委託販売、マルシェ、ネットショップなど、製造した場所とは別の場所で販売する場合は、基本的に食品表示ラベルが必要です。
「店舗で販売しているからラベルは不要」と一律に考えるのではなく、製造場所と販売場所が同じかどうかを確認しましょう。
②設備を設けて飲食させる施設で、食品を提供する場合
容器包装の有無にかかわらず、レストランや喫茶店などの外食事業者が、加工食品または生鮮食品を、設備を設けて飲食させる場合は適用の対象になりません。
引用:食品表示検定 認定テキスト 初級 P.71
ただし、飲食店が包装した食品を「商品として販売する」場合は、外食としての提供とは扱いが異なることがあります。
小さな容器に対する表示
容器包装の表示可能面積(お菓子の裏面に限らず、表示ができそうな部分の面積の合計です)がおおむね30㎠以下であるものについては、原則として、次の項目の表示を省略することができます。
- 原材料名
- 添加物
- 内容量又は固形量及び内容総量
- 栄養成分の量及び熱量
- 製造所又は加工所の所在地及び製造者又は加工者の氏名又は名称
- 遺伝子組み換え食品に関する事項
- 乳幼児規格適用食品である旨
- 原料原産地名
- 原産国名
食品添加物の表示が免除されるケース
食品に使用した添加物や、使用した複合原材料に入っている添加物は、原則として表示が必要です。
ただし、例外的に表示を省略できるルールがあります。
栄養成分表示を省略できるケース
エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量などの栄養成分表示は、原則として必要です。
ただし、小規模な事業者が販売する食品については、省略が認められる場合があります。
まとめ|免除はルール違反というものではない
食品表示基準の適用対象外となる場合や、一部の表示項目を省略できる場合があります。
ただし、免除されるケースがあるからといって、何が入っているかを把握しなくてもよいわけではありません。
店内製造・対面販売でラベルを省略する場合も、原材料やアレルギーについて聞かれたら答えられるようにしておきましょう。
法律のルールを正しく理解して、効率的かつ誠実なお店作りを目指しましょう。
食品表示ラベルは、名称、原材料名、アレルギー表示、賞味期限、製造者、栄養成分表示など、確認することがたくさんあります。
「自分の販売方法では、どこまで表示が必要?」
「この食品添加物は省略できる?」
「栄養成分表示を省略しても大丈夫?」
という方は、ラベル講座や個別相談をご活用ください。
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