レンタルキッチンで作ったパンは販売できる?食品表示ラベル・責任・マルシェ販売の注意点
「レンタルキッチンでパンを作ったら、販売できるのかな?」
「パンは裸で売って、お渡しする時に袋に入れれば、食品表示ラベルは不要ですか?」
「もし食中毒などが起きた場合、利用者とレンタルキッチンの責任はどうなるの?」
「食品表示ラベルには、レンタルキッチンの名前や住所を書く必要があるの?」
「夏の屋外マルシェで、ベーコンやチーズを使った惣菜パンを販売しても大丈夫?」
そんな疑問を感じた方へ。
この記事では、レンタルキッチン・シェアキッチンで作ったパンを販売する時に確認したいことを、実際によくいただく質問をもとに整理します。
結論からお伝えすると、許可のあるレンタルキッチン・シェアキッチンで作ったパンは、販売できる場合があります。
ただし、キッチンが取得している許可、販売方法、食品表示ラベル、包装方法、保険、夏場の温度管理など、確認することがたくさんあります。
「レンタルキッチンで作ったら何でも自由に売れる」というわけではないので、順番に確認していきましょう。
- レンタルキッチンで作ったパンを販売できるか
- シェアキッチン利用時に食品衛生責任者が必要か
- パンを裸で販売できるか、食品表示ラベルは必要か
- 食中毒などが起きた時の責任と保険の考え方
- 食品表示ラベルに書く製造者・製造所の考え方
- 夏の屋外マルシェでパンを販売する時の注意点
動画で見たい方はこちら
レンタルキッチンで作ったパンは販売できる?
まず一番多い疑問が、
「パンをレンタルキッチンで製造して、販売できますか?」
というものです。
これは、そのレンタルキッチン・シェアキッチンが、どの営業許可を取得しているかによります。
すたーとあっぷきっちんは菓子製造業の許可のあるシェアキッチンなので、すたーとあっぷきっちんで作っていただいたパンを販売していただくことが可能です◎
販売場所はイベントに限らず、製造していただいたパンを、例えば通販で発送していただく等も可能です。
ただし、すべてのレンタルキッチンで同じように販売できるわけではありません。
レンタルキッチンによっては、
- 料理教室や撮影利用はできるけれど、販売用の製造には使えない
- 飲食店営業許可はあるけれど、包装して持ち帰るお菓子やパンの販売には向かない
- 菓子製造業許可はあるけれど、利用ルールとして販売方法に制限がある
ということもあります。
そのため、気になるレンタルキッチンがある場合は、必ず事前に確認しましょう。
シェアキッチンの利用に食品衛生責任者は必要?
食品衛生責任者の資格について、シェアキッチンさんによる部分はあります。
今のところすたーとあっぷきっちんをご利用の方は、食品衛生責任者の資格は問いません。
ただし、独自の衛生講習を受講していただき次第の製造となります。
シェアキッチンさんによっては、
- 食品衛生責任者の受講を利用条件としている
- 事前に試食をシェアキッチンさんに提出していただく
- 利用前に独自の講習を受けてもらう
という立て付けにしているところもあります。
気になるシェアキッチンさんがあれば、お問い合わせいただくのが早いです^^
食品衛生責任者の講習受講はオススメです
食品衛生責任者の講習は、食の学校に行かれたことがない方、具体的には、栄養士/調理師/製菓衛生師など、食の資格を持っていない方々には特におすすめです。
聞いていただくと勉強になると思いますので、一度、お住まいの地域の保健所さんに問い合わせていただくと良いです◎
食品衛生責任者について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
食品衛生責任者について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
パンは裸で売れる?食品表示ラベルは不要?
次によくある質問が、
「パンは裸で売って、お渡し時に袋に入れれば、ラベルは不要ですか?」
というものです。
パンを裸で販売することも
ラベル貼付なしで販売することも
できません><
ここには、大きく2つのポイントがあります。
製造場所から持ち出して販売する時点でラベルは必要
食品表示ラベルが不要になる例として、スーパーマーケット内のパン屋さんや、町のケーキ屋さんのように、同じ店内の奥で製造して、その場で販売する場合があります。
このような場合は、販売時にラベルを省略できるケースがあります。
名古屋市中区のレンタルキッチンから持ち出して販売していただく時点で、ラベルは必須となります。
つまり、
レンタルキッチンで作る
↓
別の場所に持って行く
↓
マルシェやイベントで販売する
という流れなら、食品表示ラベルを準備しておく必要があります。
食品表示ラベル全体の書き方はこちらの記事で詳しくまとめています。
▶︎食品表示ラベルの書き方|お菓子販売初心者向け完全ガイド【2026年版】
基本的に個包装での販売です
「パンを裸で陳列して、お客様が選んだものをその場で袋に入れる」という販売方法は、町のパン屋さんではよく見かけます。
ただし、製造場所から持ち出して販売する場合は、基本的には包装して持ち出すことになります。
町のパン屋さんのように、
・裸で陳列する
・お客様のお求めに応じて包装する
という形にすると、販売場所にも菓子製造業許可や飲食店営業許可を求められる可能性があります。
大抵のイベント会場、マルシェ会場、販売場所では、難しいと予想します。
なかなか、できること・できないこと、やりたいことがそのままできるとは限らないという現実がありますね><
ラベルを印刷する方法も確認しておきましょう
食品表示ラベルが必要になる場合は、ラベルの中身を作ったうえで、印刷方法も決める必要があります。
A4プリンターで印刷する方法もありますし、販売数が増えてきたらラベルライターを使う方法もあります。
▶︎食品表示ラベルプリンターおすすめ|A4プリンター・ラベルライターの選び方
食中毒などが起きた場合、責任はどうなる?
次のご質問です。
「例えば食中毒等の問題が出ると、責任者がレンタルキッチンの責任者となると保健所から回答がございました。利用者とレンタルキッチンとの間で、契約等はどうなるのですか?書面で何か結ぶのですか?」
これは、実体験のない、想像の域を出ない回答にはなります。
ただ、ご質問者さんがおっしゃるように、食の事故など何か起こってしまった場合、行政処分を受けるとしたら、許可をおろしてもらっているシェアキッチン運営者だと認識しています。
だからこそ、シェアキッチン側としては、
- 利用者さんの衛生管理
- 製造ルール
- 持ち込み材料
- 販売方法
- 食品表示
- 保険
などを、事前に確認しておく必要があります。
利用者さん側も、「許可のあるキッチンを借りているから大丈夫」ではなく、自分が作る商品に責任を持つ意識が必要です。
入りやすい保険、見つけてきました
すたーとあっぷきっちんとしても保険には入っています。
ただ、作り手さんからも、
「安心のために、自分でも何か入れる保険があると嬉しい」
という声をいただくことがあります。
そのため、年間5,000円程度で入れる保険を見つけてきました^^
(見つけた当初は年間1,000円程度だったのですが、2026年2月から値上げされました)
マルシェ出店や1日だけの販売前に確認したい方は、こちらも参考にしてください。
▶︎1日だけ入れるPL保険はある?お菓子販売・マルシェ出店前の確認ポイント
ご利用規約はありますが…
すたーとあっぷきっちんでは、ご利用規約にご署名をいただいています。
ただ、実際のところ、まだ食の事故の経験がありません。
有効だと考えて取り入れていますが、ご利用規約や保険がどこまで有効なものなのかは未知数だという気持ちが正直なところです^^;
だからこそ、利用前にキッチン側のルールを確認し、不明点は事前に聞いておくことが大切です。
食品表示ラベルには、レンタルキッチンの名前が必要?
次のご質問です。
「食品表示ラベルには、販売者と責任者で、レンタルキッチン様の名前が必要になるということですか?」
レンタルキッチンの住所も記載していただきますが
作り手さんのお名前とご住所も必要です。
製造者と製造所の考え方
すたーとあっぷきっちんの場合は、管轄の保健所さん、名古屋市中区に問い合わせたところ、以下のような記載とのことでした。
・製造者として、作り手様のお名前とご住所
・欄外に製造所として、作り手様のお名前、レンタルキッチンの名称、レンタルキッチンの住所
ただし、許可の取り方や地域の判断によって、表示方法が変わる場合があります。
許可の取り方でラベル表示が変わることがあります
許可の取り方で、食品表示ラベルの表示が分岐していきます。
たとえば、考え方としては次のようなパターンがあります。
シェアキッチン運営者の名義の許可書で、作り手さんが活動する場合
この場合は次のようになります。
・製造者として作り手さん+欄外に製造所としてシェアキッチン
・製造者としてシェアキッチン運営者+販売者として作り手さん
作り手さんがご自身名義の許可を取得する場合
保健所に許可の申請手数料、15,000円〜20,000円ほどを支払って、作り手さんご自身の名義で許可を取得するケースです。
この場合は、基本的には
製造者として作り手さんのお名前とシェアキッチン住所
となります。
どのような許可の取り方、ラベルの記載方法になるかは、作り手さん側でもんもんと考えていても答えを持っていない話題です。
気になるシェアキッチンさんがあれば、ご見学がてら行ってみて聞いてみましょう^^
夏の屋外マルシェでパンを販売する時の注意点
最後のご質問です。
「ベーコンやチーズを使った惣菜パンを販売しようと考えていますが、真夏に屋外マルシェなどでパンを販売する際、一般的に皆さん常温で販売していますか?」
「保冷庫などを使用して販売されているのでしょうか?」
「サンドイッチ等の生野菜等を使ったパンではなく、あくまで焼いたパンです」
夏はお休みするお店もあります^^;
すべてが覆る驚愕のお話なのですが、実は、暑い時期のパンや焼き菓子のマルシェ出店は、売れ行きが落ちたり、食品の傷みが心配なので、夏の屋外出店はお休みなさるお店もあります^^;
私自身も、出産2〜3ヶ月前ということもありましたが、9年ほど前、月水金に行っていたお弁当販売を7月に入るあたりで一旦おしまいにして、お休みにしました。
ちなみに、マルシェ自体も夏は暑いので、普段は日中開催でも、夏場は夕方〜夜に開催時間を変更するマルシェもあります。
音楽フェスや海沿いなど、夏がテーマのイベントは除きます。
冷蔵・冷凍品は、見本だけ出して在庫は保冷バッグ
たとえば、マカロンなど冷凍保存の商品を、発泡スチロールや保冷バッグに保冷剤とともに入れて、テーブルの上には見本を出しておく。
そして、売れたら保冷バッグから出してお渡しする。
このようなやり方をされている作り手さんもいらっしゃいました。
ベーコンやチーズを使った惣菜パンの場合も、常温で長時間置いて良いかどうかは、商品の内容・水分量・保存方法・販売時間・気温によって変わります。
不安な場合は、保健所や出店先に確認し、無理に夏場の屋外販売をしない判断も大切です。
マルシェ出店全体の準備や持ち物については、こちらの記事も参考にしてください。
▶︎はじめてのマルシェ出店ガイド|持ち物チェックリスト・準備・当日の流れ
レンタルキッチンでパンを販売する前に確認したいこと
ここまでの内容をまとめると、レンタルキッチン・シェアキッチンで作ったパンを販売する前に、次のことを確認しておくと安心です。
- そのキッチンが、販売用の製造に使える許可を持っているか
- パンや焼き菓子を作って販売して良いルールになっているか
- 食品衛生責任者の受講が必要か
- 販売方法が、マルシェ・通販・委託販売のどれか
- 食品表示ラベルが必要か
- 製造者・製造所の書き方をどうするか
- 保険に入る必要があるか
- 夏場や屋外販売時の温度管理をどうするか
シェアキッチンを探している段階の方は、見学前に確認したいことを整理しておくとスムーズです。
▶︎シェアキッチンの探し方|検索キーワード・問い合わせ文・見学時チェックリスト
▶︎お菓子販売に使うシェアキッチンの選び方|許可・料金・設備・使い方を解説
まとめ
「〇〇ってどうなんだろう?」
「〇〇はできるのかな?」
という素朴な疑問は、作り手さん側で考えていても答えが出ない場合が多々あります。
レンタルキッチン・シェアキッチンで作ったパンを販売できるかどうかは、キッチンの許可、販売方法、食品表示ラベル、包装、保険、温度管理などによって変わります。
また、管轄の保健所さんの考えをもとに、シェアキッチン側が運用ルールを決めている場合もあります。
気になったら、検討中のシェアキッチンさんに問い合わせてみましょう!
そして、パンやお菓子を販売したいけれど、
「何から始めたらいいかわからない」
「許可や食品表示ラベルが不安」
「自分の場合、レンタルキッチンで販売できるのか整理したい」
という方は、まずは関連記事で全体像を確認してみてください。
レンタルキッチンやシェアキッチンで作ったパン・お菓子を販売できるかどうかは、キッチンの許可、販売方法、食品表示ラベル、製造者・製造所の書き方、保険、販売場所によって変わります。
「自分の場合は、何を確認すればいいの?」
「食品表示ラベルは必要?」
「マルシェや通販で販売しても大丈夫?」
という方は、個別相談で現在の状況を一緒に整理できます。
お菓子を販売したいと思っていても何から始めたら良いかわからない…という方はまずはこちらのメルマガから▼








