栄養成分表示を省略できるケース|小規模事業者の考え方
「クッキー1枚のカロリーって、どうやって計算すればいいの?」
「個人で小さく販売する場合でも、必ず栄養成分表示を書かないといけないの?」
お菓子販売を始める時、食品表示ラベルの中でハードルが高く感じやすいのが「栄養成分表示」です。
エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量を出す必要があるため、初めての方にとっては少し難しく感じるかもしれません。
ただし、小規模な作り手さんの場合は、栄養成分表示を省略できる場合があります。
この記事では、どんなケースなら栄養成分表示を省略できるのか、小規模事業者の考え方、販売先によって注意したいポイントを整理します。
実際に販売する際は、ご自身の事業規模、販売方法、委託先や納品先の条件に合わせて、保健所や販売先にも確認しながら進めてください。
目次
栄養成分表示の基本の5項目
食品表示ラベルで栄養成分表示を記載する場合は、基本的に次の5項目をこの順番で記載します。
- 熱量(kcal)
- たんぱく質(g)
- 脂質(g)
- 炭水化物(g)
- 食塩相当量(g)
また、
1袋あたり
1個あたり
100gあたり
など、どの単位に対しての数値なのかも記載します。
食品成分データベースなどを使って計算した数値の場合は、「推定値」と記載します。
小規模事業者は栄養成分表示を省略できる場合がある
栄養成分表示は、原則として必要な表示(義務)です。
ただし、小規模事業者の場合は、省略できる場合があります。


小規模事業者の定義
「小規模な事業者」というのも、なんとなくの自己判断で良いかというと、基準が明記されています。
ここでいう小規模の事業者とは、下記のいずれかに該当する場合です。
- 消費税法において消費税を納める義務が免除される事業者
- 中小企業基本法に規定する小規模企業者※3
消費税法において消費税を納める義務が免除される事業者とは?

個人事業主の場合は、1月1日〜12月31日の一年間の課税売上高が1,000万円以下である場合には、原則として納税義務が免除されます。
ただし、適格請求書発行事業者(いわゆるインボイス)の登録をしている場合は、課税売上高が1,000万円以下であっても、納税義務は免除されません。
中小企業基本法に規定する小規模企業者とは?

お菓子の製造販売を、製造業と捉えると、従業員20人以下、卸売・小売業と考えると、従業員5人以下、つまり厳しい数で見ると「5人以下」なら、中小企業基本法における小規模企業者に該当するので、栄養成分表示を省略できる、となります。
シェアキッチン利用者の場合は?
シェアキッチンを利用している場合も、基本的には作り手さん自身の事業規模を確認します。
すたーとあっぷきっちんの場合、確認した際には、作り手さんそれぞれの屋号のメンバーが5名以下であれば、栄養成分表示を省略できるという考え方でした。
ただし、これは利用先や確認先によって案内が異なる場合があります。
シェアキッチンを利用して販売する場合は、ラベル作成前に、利用先のシェアキッチンオーナーさんや保健所にも確認しておくと安心です。
省略できないケースに注意
小規模事業者であっても、販売先によっては栄養成分表示が必要になる場合があります。
- 百貨店の催事に出る場合
- スーパーに納品する場合
- 大きな商業施設で販売する場合
- 委託先や卸先から栄養成分表示を求められた場合 など
自分のネットショップや、地域の小さなマルシェでは省略できる場合でも、販路が広がると必要になることがあります。
特に委託販売や卸販売では、販売先のルールも関係します。
「小規模だから省略できますよね?」ではなく、納品先に事前に確認しましょう。
省略しても、問い合わせに答えられる準備は必要
栄養成分表示を省略できる場合でも、「何も分からなくて良い」というわけではありません。
お客様から、
「このクッキーは何kcalですか?」
「炭水化物はどれくらいですか?」
と聞かれることがあります。
その時に、すぐ答えられるように準備しておくことが大切です。
食品成分データベースを使って計算した場合は、お問い合わせをいただいた時に、
「食品成分データベースで計算しました」
と答えられるようにしておきましょう。
表示を省略する場合でも、手元では計算しておくと安心です。
まとめ
栄養成分表示は、食品表示ラベルで必要になる大切な項目です。
ただし、小規模事業者の場合は、省略できる場合があります。
目安として、製造者が5名以下の場合は省略できることがありますが、販売先や納品先によって確認が必要です。
百貨店、スーパー、催事、委託販売、卸販売などでは、栄養成分表示を求められる場合があります。
省略できる場合でも、お客様から問い合わせを受けた時に答えられるよう、計算結果を手元に残しておきましょう。
自己判断せず、必要に応じて保健所、シェアキッチン、販売先に確認しながら進めていくと安心です。
食品表示ラベルは、名称、原材料名、アレルギー表示、賞味期限、製造者、栄養成分表示など、確認することがたくさんあります。
「自分の場合、栄養成分表示は省略できる?」
「食品成分データベースで計算した数値で大丈夫?」
「委託販売先から栄養成分表示を求められて困っている」
という方は、ラベル講座や個別相談をご活用ください。
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