食品表示ラベルのアレルギー表示の書き方|一括表示と個別表示のルール【2026年版】
・食品表示ラベルのアレルギー表示、これで合ってるのかな?
・なんとなく書いているけど、ルールがよくわからない…
・一括表示と個別表示って何が違うの?
・「乳」って書けばいいの?「乳成分」って書くの?
そんなふうに感じている方、とても多いです。
実際にラベル添削をしていると、アレルギー表示はかなりの確率で間違いが見つかるポイントです。
しかも、アレルギー表示は、ただの書き方の問題ではありません。
食物アレルギーをお持ちの方にとっては、そのお菓子に何が入っているのかを確認するための、とても大切な情報です。
今回は、
- アレルギー表示の基本ルール
- 義務表示と推奨表示の違い
- 一括表示と個別表示の違い
を、具体例で解説していきます。
食品表示ラベル全体の書き方を知りたい方は、先にこちらの記事をご覧ください。
なお、食品表示は法律に関わる大切な部分です。この記事では基本の考え方をまとめますが、実際に販売する際は、ご利用先のシェアキッチンさんや、製造場所を管轄する保健所さんに確認しながら進めてください。
目次
アレルギー表示とは?
アレルギー表示とは、その食品にアレルギーの原因となる食材が含まれているかどうかを、お客様に伝えるための表示です。
よく見かける表記としては、
(一部に小麦・卵・乳成分を含む)
というものがあります。
食品表示ラベルの原材料名の最後に、カッコで書かれていることが多いですね。
お菓子販売の場合、小麦、卵、乳成分、くるみ、アーモンド、大豆など、アレルギー表示に関わる食材が出てくることが多いです。
特に焼き菓子は、小麦粉、卵、バター、生クリーム、チョコレート、ナッツ類などを使うことが多いので、アレルギー表示は必ず確認したいポイントです。
そもそも食物アレルギーとは?
アレルギーには、花粉症、アトピー性皮膚炎、金属アレルギーなど、いろいろな種類があります。
この記事では、食物アレルギーを「アレルギー」と記載します。
アレルギーは、特定の食べ物に含まれる「アレルゲン」に免疫機能が過剰に反応してしまい、体にさまざまな症状を起こすものです。
その人その人でアレルゲンとなる物質が異なります。
症状は、せき、喘息発作、嘔吐、腹痛、下痢、じんましん、むくみなどさまざまで、その症状の重さ軽さも人によります。
血圧が下がって意識が遠のいてしまうアナフィラキシーショックが一番重たいです。
恐ろしいところは、「アレルギーが起こるか起こらないか、またどのくらいの重さなのかは、基本的に本人が食べてみないとわからない」ことです。
だからこそ、そのお菓子や食品に「何が入っているのか」を示すことはとても大切なのです。
アレルギー表示の対象品目|義務表示と推奨表示
アレルギー表示には、
・アレルギー表示が義務の食材(特定原材料)
・アレルギー表示が推奨される食材(特定原材料に準ずるもの)
があります。
2026年4月1日に食品表示基準が改正され、カシューナッツが特定原材料に追加されました。また、ピスタチオは特定原材料に準ずるものとして追加されています。
消費者庁は、カシューナッツについて2年間の経過措置期間を設けつつ、可能な限り速やかな表示を求めています。
▶︎関連記事:【2026年4月】カシューナッツが義務・ピスタチオが推奨に追加|アレルギー表示の変更まとめ

2026年4月1日時点の特定原材料は、以下の9品目です。
- えび
- かに
- くるみ
- 小麦
- そば
- 卵
- 乳
- 落花生(ピーナッツ)
- カシューナッツ
特定原材料に準ずるものは、以下の20品目です。
- アーモンド
- あわび
- いか
- いくら
- オレンジ
- キウイフルーツ
- 牛肉
- ごま
- さけ
- さば
- 大豆
- 鶏肉
- バナナ
- ピスタチオ
- 豚肉
- マカダミアナッツ
- もも
- やまいも
- りんご
- ゼラチン
アレルギー表示は、品目が追加・変更されることがあります。
そのため、一度作ったラベルをずっと使い続けるのではなく、法律や表示ルールが変わった時には見直しましょう。
推奨表示は「書きたいものだけ書く」はNG
ここは、ラベル添削でも本当によく間違いが見つかるポイントです。
アレルギー表示には、義務表示と推奨表示があります。
義務表示は、入っていたら必ず記載します。
一方で、推奨表示は「任意だから書いても書かなくても良い」と思われがちです。
ただし、推奨表示は、書きたいものだけを書くことはできません。
どれか一つを書いたら、他の食材もすべて確認して、入っていたら記載しなければなりません。
ややこしいですよね^^;
たとえば、
米粉(国内製造)、豆腐、卵、砂糖、アーモンドパウダー、(一部に卵・アーモンドを含む)
という表示があったとします。
この場合、アレルギー表示の中にアーモンドを書いているのに、豆腐の大豆を書いていないことが誤りです。
アーモンドを書くのであれば、同じく推奨表示である大豆も確認し、入っているなら記載する必要があります。
正解の一例としては、
米粉(国内製造)、豆腐、卵、砂糖、アーモンドパウダー、(一部に卵・アーモンド・大豆を含む)
のような形が考えられます。
ただし、実際の表示は、使っている材料、加工品、添加物、アレルゲンによって変わります。
「これは例」として見てください。
アレルギーの一括表示と個別表示の違い
アレルギー表示は、
・個別表示:食材ごとに(○○を含む)
・一括表示:まとめて(一部に○○・○○を含む)
という2種類があります。
原材料名:小麦粉、砂糖、植物油脂、卵、バター、しょうゆ(小麦・大豆を含む)/乳化剤(大豆由来)、膨張剤
個別表示は、アレルゲンを含む原材料名または添加物の物質名の直後に、カッコをつけてアレルゲンを記載する方法です。
どの原材料にどのアレルゲンが含まれているかがわかりやすいというメリットがあります。
原材料名:小麦粉、砂糖、植物油脂、卵、バター、しょうゆ/乳化剤、膨張剤、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆を含む)
小さなお菓子屋さんの場合、文字数を考えると一括表示で記載する場合が多いと思います。
カッコの中の食材の区切りは「、」でなく「・(ナカグロ)」です。
また、カッコの前に「、」が必要です。
混ぜるなキケン、です^^;
代替表記・拡大表記とは?
一括表示か、個別表示か、というのは、【書く時のカタマリ】の話です。
ここでは、
- 特定原材料名等の名称での記載
- 代替表記
- 拡大表記
という、【書く時の言葉】について解説します。
基本的には、
特定原材料名での記載がベースですが、
代替表記や拡大表記も使用可能です。

たとえば、「卵」に対しては、玉子、たまご、タマゴ、エッグなどが代替表記として扱われる場合があります。
「乳」に対しては、ミルク、バター、チーズ、アイスクリームなどが代替表記として扱われる場合があります。
▼推奨表示の食材も、代替表記と拡大表記例があります(下図は、記載が任意の食材の中から、お菓子販売の方々に関連しそうな食材を抜粋しました)

細かい表記は判断が必要です。
「この言葉なら伝わるはず」と決めつけるより、迷った場合はシェアキッチンさんや保健所さんに確認しましょう。
「乳」は一括表示では「乳成分」と書く
ただし、特定原材料【乳】の場合は、原材料に含む場合、
- 一部に乳を含む
- 一部に乳製品を含む
一部に乳成分を含む
バター、生クリーム、牛乳、チーズなどを使っている場合、つい「一部に乳を含む」と書きたくなりますよね^^;
ですが、一括表示では「乳成分」と覚えておきましょう。
このミスも本当に多いです。
「乳成分」の表記について詳しく確認したい方はこちら。
▶︎「乳を含む」はNG?食品表示ラベルで間違えやすい「乳成分」のルール
卵白・卵黄の表示にも注意
卵白や卵黄も、注意が必要です。
以前は、「卵白」「卵黄」は特定原材料名である「卵」の文字を含むため、卵の拡大表記としてみなされていました。
しかし、食物アレルギー患者の事故防止の観点から、
- 卵白(卵を含む)
- 卵黄(卵を含む)
と表示することとなっています。
お菓子作りでは、卵黄だけを使うレシピも多いですよね。
卵黄だけだからアレルギー表示はいらない、ではありません。
卵黄を使う場合も、卵の表示を確認しましょう。
あわせて注意:コンタミネーションやシェアキッチン利用時の表現
アレルギー表示では、原材料として使ったものだけでなく、製造環境による混入リスクも気になるところです。
たとえば、シェアキッチンでは、他の作り手さんが小麦や卵、乳成分、ナッツ類を使っている場合があります。
そのため、「グルテンフリー」「アレルギーフリー」といった表現を使う時は、慎重に考える必要があります。
このテーマは、一括表示・個別表示の書き方とは少し別の話になるため、詳しくは別記事で解説します。
▶︎シェアキッチンで作ったお菓子は販売できる?通販・マルシェ・委託販売の注意点
▶︎グルテンフリー・アレルギーフリーと書いてもいい?シェアキッチン利用時の注意点
まとめ
食品表示ラベルのアレルギー表示は、かなりの確率で間違いが見つかるポイントです。
特に、次の点は確認しておきましょう。
- 一括表示と個別表示は併用できない
- 一括表示の前には「、」が必要
- カッコの中の区切りは「・」で書く
- アレルギー表示は選り好みNG
- 原材料(食材)の乳は「乳成分」で表記
- 卵黄、卵白の卵の表示に注意
ラベル作りにはいろいろと細かいルールがありますが、くじけずに取り組んでいきましょう…!
不安な場合は、自己判断で進めず、ご利用先のシェアキッチンさん、製造場所を管轄する保健所さん、必要に応じて専門家に確認してください。
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